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カテゴリ:小説
今日は演劇部と合同打ち合わせだ。ここにきて演劇部の花形をさしおいて、異彩を放つ、ま
ねきさんと紀香先輩。何なんだろう、この2人って。 「まねきのアイディアを取ると、『運命』をジャズ風にアレンジしたのを使うんでしょ う?」 演劇部の3年のお姉さまが言う。 「そう。今回は全部ジャズでアレンジしていこうと思うんだ」 「よろしかったら『007』でも演る?結構サスペンス仕立てにしてあげてよ?」 紀香先輩、挑発的!! 「だめよ。紀香はすぐ火種を起こそうとするんだから。そんなんじゃいいシスターにはなれ なくてよ」 にっこり笑って紀香先輩の挑発をさらりと流した演劇部の部長、池波いちづ先輩が言った。 うわ、後ろで背景に花が咲いたような笑顔だ。この人が演劇部の最終兵器。 「とりあえず、こちらからの希望の曲は先程伝えた通り。流す順序もその通りでお願いしま すわ。それから見せていただいたそれぞれの衣装ですが、異論はありません。オブジェかと 思わせといて、いきなり動いて演奏するというアイディアが気に入りました。早速、衣装の 製作の方にかかってくださいませ。」 さすが、生徒会長。特待生だけあるわ。「何か、異論はありまして?」 そういいながら、いちづ先輩の視線はまねきさんに注がれていた。 「ありませんよ。そうさせていただきます」まねきさんのアルカイックスマイル。 わたし達下っ端は、なんかものすごいものを見せてもらった気がした。 わたし達はぞろぞろと演劇部から出て、下校の準備をしていた。今日は皆で衣装製作のた めの生地を買いに手芸やさんへ行くのだ。 こういうのって、女の子らしい楽しみで、なんだか好きだな。そんな事を思って、皆を校 門で待っていた。 にほんブログ村 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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