ライフコーチあまみ 悠の『優しいきもち』

仕事帰り、駅からの道。

いつも、いろいろ考えながら歩いている。

例えば、

この後の予定は、なんだっけ？

とか

さっき聞いた納期を、手帳に書いておかなくちゃ。

とか

あれをああして、こうして・・・

などなどで、

ただ、歩くということはしていない。



けれど、今日、ふと、友だちの一言を思い出した。

すると、いつもの道が違って見えた。

彼は言う。

「僕は、暗い夜に散歩するのが好きなんだ
　暗闇はとても美しいから」

そうか・・・

彼の住処はアメリカの山奥なので、獣とかいろいろで
危ないんちゃうかなと、と思いつつ、
私も辺りを見回すと、

帰路の住宅街の緑が、街灯に照らされて、
濡れるように輝いていた。

夜の闇の中、木々は鮮やかに

より鮮やかに。

金木犀の香り。

月あかりがぼおっと周囲を照らす静かな夜。

そして、
家のドアを開けるとき、気づいた。
実際には知っていた。
けれど、その価値に目をとめてはいなかった。


大阪の夜景が、一面に広がっている。

たくさんの人。

たくさんの車。

たくさんの人生。

夜の中で、息をする街の美しさ。

何年も住んでいて、やっと気づいた。


仕事帰り、駅からの道。

考え事をするのはもったいない。



感じていよう。もっともっと。


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