テーマ:試写会で観た映画の感想(680)
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2/21(土)より全国ロードショーです
"SEVEN POUNDS" 監督・・・ガブリエレ・ムッチーノ 出演・・・ウィル・スミス、ロザリオ・ドーソン、マイケル・イーリー、バリー・ペッパー、ウディ・ハレルソン、他。 ・物語序盤・ 一人の男が911にコールし、自殺者が居ると通報する。 オペレーターから自殺者が誰かと問われた男は、自分だと答えた…。 男は通信販売会社の盲目のオペレーター・エズラに横紙破りな難癖を付け、散々に彼を侮辱して電話を切った後、室内でリストに書かれた七人の名前を叫ぶ。 その様子は常軌を逸していた。 彼は国税局に勤務するベン・トーマス。 ベンは心に秘めたある計画を実行しようとしていた。 その内容を知っているのは幼馴染である親友ダンのみ。 だが、計画実行の協力を頼まれていたダンは悲痛な面持ちだった。 ベンは税金を滞納している女性エミリー・ポーサを訪ねる。 エミリーは自宅で珍しい凸版印刷のカードを制作して生計を立てていたが、深刻な心臓病を患い、生活に困るようになっていた。 事情を知り、数ヶ月納入期限を延期してくれた親切なベンに、エミリーは感謝する。 移植を受けなければ、長くは生きられないと診断を受けていたエミリーは、犬の散歩から帰った途端、玄関で倒れ、病院に搬送される。 不安と孤独から、ベンの名刺に書かれていた携帯電話の番号にコールするエミリー。 通話しながら病院に向かったベンは、朝までエミリーのベッドの傍に居た。 二人は徐々に親密になってゆくが、エミリーに恋愛の話を振られたベンは、急に態度を硬化する。 彼にはかつて相思相愛の女性が居たが、その過去はベンを苛み続けるトラウマだった。 予備知識は殆ど入れず鑑賞しました。 その為、序盤はなかなか話が掴めず、観ている映像が過去か現在かの区別も付かず戸惑いもありましたが、結論から言うと、この映画は何も知らずに観るべきでしょう。 私見ですが、公式サイトやチラシに書いてある要約の文章すら邪魔です。 そこに書かれた内容を、時間の経過と共に観客に理解させてゆくのが、この映画が敢えて謎めいた流れを用いた主たる目的なので。 と言う訳で、上の荒筋は、なるべく話が判らないように書きました。 これは、主人公の男が何者で、何をしようとしているのか、又、彼を追い詰めている過去とは何なのか、それをゆっくりと紐解いてゆく物語です。 だから鑑賞しようと考えている人は、なるべく何も知らない状態で臨んで下さい。 補足しておくと、筋書き自体は、決して難解ではありません。 逆に果てしなく判り易い。(^_^;) 彼の計画の具体的な内容と、鮮烈なオープニングに、どう繋がってゆくのか?という事が、なかなか顕わにならないというだけで。 主人公の動機とお話そのものは非常にストレートです。 ここまで影の深い役を演じるのは、ウィル・スミスにしては珍しい気がします。 心に癒えない傷を抱えて、自分の価値を否定し、贖罪の為だけに生き続ける男。 ウィル・スミスは、アメリカ上流階級に生まれ育った大らかで陽気な"プリンス"、ラッパーとしてデビューして僅かでグラミー賞などを受賞、その後、銀幕デビューを飾って、トップクラスの黒人俳優として不動の人気を誇る人物。 無論、大スターとは言え、生身の人間ですから、"持てる者"故の悩みも多く抱えているとは思いますが、世間一般には、負のイメージとは無縁の俳優さん。 敢えて、書くまでもない事実ですが。 でもスクリーンを観ている限り、「ウィルの現実と懸け離れ過ぎ。不幸なフリすんなよ。」という反発は感じませんでした。 やっぱり俳優としての才能にも恵まれた人なんだろうな~と。(陰の努力を含めて) 恐らく役作りでしょうね、いつもより面窶れして、頬が落ち窪んで見えました。 最初、観た瞬間に、ウィル・スミスってこんな顔だったっけ?老けた?と思いましたから。 自殺を告げるコール。雨の街を悲壮な顔で駆けている姿。「神は七日で世界を創り、僕は七秒で人生を破壊した」という独白。 オープニングで、ストーリーの結末は見えています。 後は、その到達点にどういうアプローチで近付いてゆくかという点のみ。 7つの贈り物という事ですが、7という数字は特に意味を成していませんでした。 選ばれた7人と、次々に接触して、話が展開してゆくのかと思いきや、エミリーと出会ってから話の進み具合が鈍化し、単調なラブストーリーになってゆくんですよ。 いつまで停滞しているんだろうと思っていたら、この話のメインは、エミリーとの恋愛なんですね。(^_^;) そんなペースじゃ7つクリアできないよ、と心配していましたが、既に一部はクリア済みですかい。 恋愛モノになってしまった辺りから、謎めいた空気が薄れ、テンポが悪くなったのが残念です。 ベッドシーンを入れる時間があるなら、他の人のエピソードを挿入して、場面の切り替えをすべきだと感じました。 断片的に映像を入れ、時間軸を前後させる手法を用いた映画なので、一つのエピソードが長く続くと、普通よりダレた印象が強くなるんですよね。 エッチしなくても、二人の愛の深さは充分伝わりますから、余計な事はやめよう。(^_^;) "ティム"と"ベン"の関係が種明かしされた時は、なるほど!と思いました。 恋愛部分にメリハリを付ければ、もっと良い作品になった筈なので、若干惜しまれます。 観終わってから、結局7つって何だったっけ?と指折り数えてみましたが、6つしか思い出せなくて。滝汗。 その疑問は試写した人達の多くが感じた様で、皆、数えてましたよ。笑。 公開が始まったら、ネタバレレビューでも読んで確認したいです。 ↑ランキング参加中。ぷちっとクリックして下さると嬉しいです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
Feb 14, 2009 08:11:46 PM
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