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テーマ:お勧めの一冊(464)
カテゴリ:さ行-作家
出版社: 新潮社 (2008/7/29) ★★★★★ 新装版で再読です。 解体屋の先輩たちの言葉ひとつひとつが心に沁みますね。 若者に是非読んでもらいたい一冊です。 なんて・・・俺もジジくさくなったもんだな。(笑) .......................................... 付き合っていた彼女にしつこく付きまとう男が先に手を出してきた。 隆太は持っていたナイフで男を刺し殺してしまった。 そして少年刑務所で過ごし7年が経ち、いざ出るとなると怖くてたまらなかった・・・。 当時女子高生だった妹は立派な大人になっていた。 保護司に解体屋を紹介され、母親と妹の住むアパートからは離れた場所で一人暮らしを始めた。家には帰りたくなかった。 重労働にも慣れた頃、隆太のアパートに突然当時の仲間である勇がやってきた。昔の仲間には会いたくなかった。皆を呼ぶから、という誘いを断り帰ってもらおうとしたが、勇は居座り続けた。そして翌日まで居座り続け、仕事を終えて帰っていくと、仲間を呼んでどんちゃん騒ぎをしていた。たのむから帰ってくれとやつらを帰らせると、振り向きざまに「○○はちゃちなサラリーマンと一緒になってもう一児の母だとよ」と捨て台詞を吐いて去っていった。当時の彼女は7年間待ってはいられなかったのである・・・。 そして、職場にビラがばら撒かれた。 ―この男は6年前に殺人を犯しています。懲役7年の判決を受け、この8月末に仮釈放で刑務所から出てきたものの、まだ受刑者の身です。皆さん充分ご注意を― と新聞記事と写真付きで・・・。 家に帰ると隆太のアパートすべての郵便受けにもビラが・・・。もしやと思い母達が住むアパートに行ってみると同じように・・・。 さらに妹の会社にまでも・・・。 いったい誰が・・・。 俺が殺した男の身内なのか・・・。 精神的にも更正し、仕事もきちんとこなし、悪い連中とも付き合いを絶ち、地道な生活をしていたが、結局はビラの件で妹の会社に弁明にいったり、旧友に騙されたり、何もしていないのにアパートの下の路上で女性に叫ばれたりし、警察にご厄介に何度かなってしまい、保護司に迷惑を掛けた。 被害者に手紙を出し、一度お墓に手を合わせたいことや、謝罪の文面をしたためたが、ある日家に呼ばれたが、散乱した部屋で母親に叫ばれ警察を呼ばれた・・・。 隆太は思わず逃げた。罠だったのか・・・。 そして、裁判で嘘の証言をした男のもとへ行くと、そこには・・・。 .......................................... 繋がれた明日 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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