男はつらいよ・寅次郎夢枕
1972年【日】 今回のマドンナは、幼なじみの千代ちゃん(八千草薫)。良妻賢母でフーテンの寅さんを受け止めてくれそうな彼女を寅さんは見事振ってしまいます。シリーズ10作目にして恋の成就かと思ったが・・残念、大事なところで腰が引けちゃう。そして次作で対照的なマドンナ「リリィ」と出会う。「男はつらいよ」シリーズの中でも特筆される作品の一つです。そして、もう一方の見所は、御前様の甥っ子で世間知らずのインテリ岡倉(米倉斎加年)が、とらやに下宿。恋沙汰に不器用な岡倉を、面白がる寅さんの意地悪ぶり、そして、それが自分に返ってきて・・。シリーズを貫く黄金律が実に見事に描かれます。