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カテゴリ:ひと関連
私のデスクがある場所は入り口に最も近い。人が出入りする度、外気が入って来て寒くなる。薪ストーブの近くは20℃あるのに、私の場所は10℃だ。今日は昼過ぎまでそれは変わらず。厚着していても仕事が続けられないため、ノートパソコンを持参した。薪ストーブ前のテーブルで仕事。パソコンと電話と資料があればできるので、これからはこのスタイルにしようかと思ったくらい。
入り口のドアは自動ではない。扉を開けたら自然に元には戻るが、きちんと閉まるところまではいかない。以前はそのようにできたようだが、現在は隙間が空く。きちんと閉まっていないと当然外気が入って来て室温は下がる。 10人中8人まではきちんとドアを最後まで閉めてくれるが、勢いよくドアを開けて出て行き、閉めるのは頓着しない人もいる。これまではたいして目くじらも立てなかったが、こう寒くなるとほんとイライラする。仕事を中断して立ち上がり、ドアをカチッと閉める。その人が立ち去ってすぐだと、何となく意地悪い気もして少し時間をおいたりして。そんな風だから、直接その人に言うまで気がつかない。たまに来る人なら仕方ないと思うけれど、しょっちゅう来る人だといつか頃合を計って言わなくちゃと思うのだが、言いそびれている。どこかで「それくらい、気がつくものだろう」と思ってもいる。 創業してから毎年7月に来て下さる学校を訪問した時の事。玄関ホールで担当の先生を待っている間、何人もの生徒が行き来した。ホールから校舎内部へは1枚のドア。彼女たちは静かにドアノブを回し、一歩向こう側にいくと体をこちらに向け、また静かにドアを閉めた。バタンと大きな音がすることなどない。ともかく静か。そして全員が同じ所作を繰り返した。 学校の躾なのだろうと思った。いや家庭かもしれない。 小学生のとき、ふすまの開け閉めの仕方というのを家庭科か何かで習ったのを思い出した。ドアなのだけれど、ふすまを連想するような動きだったのだ。 ドアの開け閉めとか、玄関の靴を揃えるとか、案外気にしない人もいるのだと知ったが、やはり上記の彼女たちの所作の方が断然美しい。 ドアの外でポンポンと体をたたく音。しばらくして近所の保育園児が入って来た。音はコートの雪を払い落とすものだった。親に言われたのだろう。雪を室内に落とすなと。もちろん、ドアはキチリと閉めてくれた。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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