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テーマ:映画館で観た映画(8561)
カテゴリ:映画
父親たちの星条旗、に続いて観て来ました。
戦場を硫黄島に絞りこんで描くことで、当時の日本と米国の戦力の圧倒的な違いがよく分かりました。あまりの違いに悲しい、というより呆然としてしまった感じ。 戦争って、始めるときにはどこで「勝ち」としてやめるかを決めて始めるべきだと思うのですが、そこを決めずにはじめてしまい、どんどん泥沼化して… 人がバタバタと死んでいく悲惨な話なのに、涙も出ませんでした。 赤痢で死に、爆弾で死に、手榴弾で自決。 「死にたくない」「生きたい」という思いで気も狂わんばかりだったろうに、殺されたり、自決を要求され死んでいった人々。 さらに悲惨なのは、白旗を揚げて捕虜になり「飯が食えるかも」と話をした直後、米兵に殺されてしまった日本兵。 凄い映画だと思うのです。一兵士も、士官も、あっけなくバタバタと死んでいきます。そこに無理やり盛り上げて、泣かそうとかそういう演出は一切なく、ただもう淡々と死んでいきます。 きっと戦争ってそういうものなのでしょうね。 一箇所、ちょっとググッときたのは捕虜の米兵サムが持っていた母親からの手紙を朗読するシーン。あれはウルっときましたね。 可笑しかったのは中村獅童演じる伊藤が、玉砕覚悟で飛び出していったのに、結局は捕虜になり生き延びてしまったところ。なんだかホッとしたというか。彼自身はどうだったのでしょうね。 それと残念だったのは、パン屋の西郷を演じた二宮君。演技云々の前に若すぎて、どうしても妻子もちの男には見えない… 栗林中将役の渡辺謙、バロン西の伊原剛志は素晴らしかったですね~ ああいう軍人も日本にはいたのですね。もっと、ああいう米国・日本両方の違いなどが分かっている人が意見を出来る国であれば、この戦争はもっと違っていたのではないのかと思いました。 暗くて重くて、観るのも辛い内容の映画ですので、人に胸張って薦めることはしませんが、いずれもう一度見直したい映画の一つです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2012年04月11日 19時06分58秒
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