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じゃじゃ馬母さんと子馬ちゃん

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2006.03.09
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カテゴリ:育児
先日、娘のこれから行く幼稚園の見学に行った時のこと。

私ともうひとり見学をしたお母様がいた。
バーバリーに身を包み、これぞセレブ!といった雰囲気。
同じく転勤で来られたばかりで、ひとり目のお子さんの園選びとあって、私とは違う空気が流れていた。

ご自分のことを「わたくし」と呼ぶバーバリーさんは、英語が堪能とみえて、一緒に来ていた娘さんに度々英語で話しかけていた。
帰国子女かと思ったけど、そうでもないらしい。
うんうん、「耳が柔らかいうちから英語に慣らしておくのが良い」って育児書に書いてあるもんね。

でも、バーバリーさんが話すたびに、在園児たちが一斉に動きを止めて全体の時が止まる。
機関銃のように喋り捲る園長先生の口も止まる。
なんだか、私のほうが恥ずかしくなってしまうのはなんでだろう。

「お子さん達は、英語でお話になってないんですね」と園長先生に訊ねるバーバリーさん。
英語が喋れる保育士が保育時間中に英語のレッスンをしてくれるその園を、すっかりインターナショナルスクールと勘違いしているよう。

よく耳を澄ますと、どうやらその娘さんはうちの娘と同じお名前のよう。
バーバリーさんと、ちょっと距離が縮まった。
どういう字を書くのかと訊ねると同じ「夢」という字を使うと言う。
だいぶ距離が縮まった。
「ですから、DREAM COME TURE て意味なんですよ」と素晴らしいRの発音で説明する。
やっぱり距離は元に戻った。。。

名前を聞かれるたびにこのフレーズを言っているのだろう。
いつもの私なら、ドリカムの代表曲のひとつも口ずさみ笑って終わるこの場面も、「そうですか・・・」と息を飲んで答えるしかなかった。

「ご縁があれば、また。」と言い別れた後、はぁ~と溜息を付き、肩を拳でコンコン叩く私。
ご縁・・・あるのかしら?

そこの女性園長さんが、ご自分の子育てで嫌だったことを一切省いたというそこのシステムは、保護者会なし、バザーなし、母の会・役員なし、というさっぱりしたもので、顔を合わせるといえば運動会、遠足、クリスマス会といったイベントのみとなる。
それがいいか悪いかは好みだけど、今の幼稚園のように年がら年中母親が出入りしている園にいた私には、もうそのくらいでいいと思っていた。

今日も、年度末に行われる先生への謝恩会のようなイベント「お楽しみ会」の日だった。
必ず何かの係りにならなくてはならず、その中でも最も大変な「お楽しみ会係」の一員になってしまった私は、3学期に入ってから準備にどれだけの時間を費やしたのだろうか。
どうせやるなら一生懸命かつ楽しくやりたいし、終った後の達成感もある。が、しかし。

最後の挨拶で先生は号泣、一年間頑張った役員さんも号泣、そしてこれから引っ越してしまう私を含めた3人も皆さんから寄せ書きをもらい挨拶をすると我慢していた涙腺が緩む。。。
こんなに大勢の前で流した涙には、4年間の幼稚園との想い出がいっぱい詰まっていた。
今度の幼稚園では、これほどの涙は流せないだろうと思った。
コピー ~ DSCF4660.JPG DSCF4663.JPG 

クラスも当たりハズレがあって、このクラスは周りの先生も認める本当にいいクラスだった。
先日の飲み会&送別会では、遅くまで沢山のお母さんが残り盛り上がった。
景品で当たったチョンマゲのズラをかぶり、鼻付きメガネをつけてバカ騒ぎできるのも今回が最後だと思うと、そんな格好もなんだか愛おしい。
今度の園でこんなことやったら、間違いなく波が引くように人が去って行くだろう。

母親同士の距離が近くなると楽しいことが多い反面、トラブルも必然的に多くなり、嫌な思いをしたこともある。

「児童館に行くのになんで誰かと待ち合わせして行かないといけない?」
誰が決めたわけでもないのにグループ化され、同じようなことをしないと許されない暗黙のルールがある。

「いっつも一緒にいよう」と言われ、出来ないと断ると、冷たくされたと言いふらす母親もいた。
自分の人気を高めるためなら涙の一つや二つ流せるそのエネルギーがあれば、もっと実のある方面にそのエネルギーを費やしたいと思う私。
言いたいなら好きなだけ言えばいい。
そっと一緒にいたステージから降りた私。
でも、それが出来ない人が場合によっては殺人者になってしまうのが、母親社会の現実なんだろう。

これは女子高の大人バージョンか・・・!?
女子高も、普通のOLもしたことない私は、この不思議な女の園を理解できなかった。
年齢も、生まれた環境も、学歴・職歴も違う女の集まり。
しかも、子供という存在付きのお付き合い。
でも、それも子供のためなら我慢しないといけないと自分に言い聞かせ馴染もうと努力した。

幼稚なことをしている自分を自覚しつつ、子供のために自分を殺すということがそういうことだとさえ理解していたおかしな自分がいた。
元々、男っぽい性格なのか、女性特有の集団行動が理解できず、自分の意見を言うことすら許されない世界はストレス以外の何ものでもなかった。

でも、結果的には子供のためとしてきた我慢が、子供にも私にも良くないことがわかった時、やっと元の自分を取り戻せた。
母親が幸せでないと子供だって幸せじゃないのだ。

そう思って過ごしていると、磁石と鉄がくっつくように大勢の中から数人だけど、引き合う人が現れる。
「もう母親の友達なんてできなくてもいい」って思ったいた私にとって、それは思ってもいない財産なのかもしれない。

母親同士べったりの今の幼稚園も、年に数回しか顔を合わせない今度の幼稚園・・・それぞれにメリットとデメリットがある。
誰一人知り合いがいない新しい場所で、どんな出会いがあるんだろう?
自然体でいよう・・・と思う。

↑精巧に作られた靴の置物。。。大切なお友達からの心温まる気持ちが嬉しい♪
優しい気持ちに触れると自分も優しくなれる(*^_^*)







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Last updated  2006.03.09 22:09:39
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