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じゃじゃ馬母さんと子馬ちゃん

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2006.07.18
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カテゴリ:育児
先日、昔の知り合いに頼み事があって10年ぶりに電話をした。

業界で働いているその方とは仕事を通じて知り合い、様々なイベントに呼んでいただいてお世話になっていたけど、私の結婚を機に音信不通になっていた。

「まだいるかな?」という不安をよそに、その当時、部長だったその方は取締役社長になっていた。
誰もが知る会社の社長さんと、一主婦である私とでは随分距離ができてしまった。

当時、知り合いの学生さんをその会社にご紹介したことがあった。
彼女は十分その会社の役に立って、さらにステップアップして、ある大物アーティストのマネージャーになった。
それ以降、お互いの引越しが重なり音信不通になっていたのだが、今では人気グループの作家をしているという情報を聞いて、なんだか嬉しいような遠い存在になって寂しいような複雑な気持ちになってしまった。

私はこの10年間、社会の中で何をしてきたのだろうか。
専業主婦は思ったより楽じゃないってことはやってみてわかっている。
子供も8歳と5歳で、ようやく手がかからなくなってきた今、ふと自分は家事と育児以外の何をしてきたのだろう。
料理教室にも通ったり、英会話を勉強したり、アロマやハーブに興味を持って常に何かをしてきたけれど、何も身になっていない。

周りの友達には、キャリアを積むために産休を終え復活した教師や、退社後に自分でサロンをオープンした前の会社の同僚、子育てを一段落して塾の教師を目指す人と、次々と私を脅かす。
これだけは思うまいと封印していた気持ちが、ふと湧き上がる。
「あのまま仕事を続けていたら・・・」
私は、竜宮城から帰った浦島太郎のような気分だった。

そんな頃、息子の個人面談があった。
開口一番、仲良しの友達の名前を書く欄に息子の名前を書く友達が一番多かったとの報告を受けた。
転校生なのに、わずか数ヶ月で多くのお友達が一番仲良しと思ってくれているのが嬉しかった。

そして、転校生がいると、そのクラスが良くも悪くも雰囲気がガラっと変わるらしく、先生もどんなふうに変わっていくか正直不安だったらしい。
それが息子のお陰でとても良い雰囲気になっているので感謝していると言われた。

「とても上手に育てていらっしゃる。将来がとても楽しみなお子さんです。」と賞賛の言葉までもらった。
褒め言葉を半分にして受け止めたとしても、家族と同じ位の時間を子供と過ごしている人に認めてもらったことは何よりのご褒美だった。

子供の自慢をしているわけではない。
私が10年間してきたことが何だかわかった、ということだ。
私は竜宮城で遊んでいたわけではなかった。
誰にも褒められず、認められず、毎日ひたすら我儘な生き物に振り回され、一人で生きていかれるまで育て続けているのだった。

そして、どんなに誤魔化しても結果はウソをつかない。
良くも悪くも、子供が証明してしまうのだ。
息子にももちろん悪い所はいっぱいあるけど、どこが良くてどこが悪いと第三者に評価してもらうことは嬉しくもあり、身が引き締まる思いでもあった。
子供より一足先に母親の通信簿をいただいた、そんな気分で帰宅した。

そろそろ自分のことを真剣に考え始めてもいいかな、と思い始めている。



息子が育てているオクラが顔を出し始めた。
こんな姿で生えているんだね(~o~)





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Last updated  2006.07.18 21:03:22
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