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カテゴリ:言語学
前回の日記で、小池知事が発した様々な言葉、例えば
「待機児童ゼロ」「満員電車ゼロ」「電柱ゼロ」「豊洲は生かす。築地は守る」など 何一つ実現していないと批判がありますが、実現云々の話ではなく、 それらは未来予想であり種まきだと言いました。 実際に知事も都政一年目は種まきだとインタビューで答えています。 ではどういうことか? それは都民や国民の意識の中に、それらの言葉をインプットするということ。 人々がその言葉を好きとか嫌いとか、反対とか賛成とかどう捉えようが構わない。 なぜなら正反対のそれら二つはその言葉を中心とした近傍の一要素に過ぎないから。 重要なのは意識の中に記憶保存させること。 そして記憶保存させることによって、私達の意識の中に それらの言葉を中心とした近傍系が時間とともに形成されていく。 ここが重要であり、種を蒔くという意味。 では、「無電柱化」でみていきましょう。 もちろん今は、今あるものを壊して新たに作るなんて税金の無駄と 誰もが小池知事は何を馬鹿なことをと当然思う。 ところが、意識の中にインプットされた言葉はインパクトがあればあるほど 強烈であればあるほど、その言葉を極限点とした近傍系が形成されやすくなる。 ここポイント。 そして条件が整えば近傍がいっきに極限点に収束してその言葉が動き出す。 阪神淡路大震災のとき、倒れた電柱が邪魔で車両の通行が出来ず救助に支障を きたしました。でもそのことはもっと大きなインパクトのあるニュースに かき消され、殆どの人の意識の中に「無電柱化」は残ることはなかった。 小池知事はそれを賛成であろうと反対であろうと人々の意識にインプットした。 後は何もしなくても人々の意識の中で「無電柱化」の近傍は時間とともに そして経験とともに密になっていく。 今は「無電柱化」の近傍は大きく分けてざっくり二つ。一つは「地震等で電柱が倒壊すると 車両通行ができなくなり、助けられる命も助けられない」 もう一つは「地震が必ず来るとは限らない。それなのに今あるものを壊し無電柱化するのは 莫大な費用がかかり税金の無駄遣いだ」 ところで将来「ドローン」という第三の近傍要素が加わるとしたらどうでしょう? 近年ますます発展していくドローンの技術と需要。 他の先進国は電柱ゼロなので張り巡らされた電線が妨げになることはない。でも日本は? そうです!今は「無電柱化」と「ドローン」は近傍関係にはありませんが 将来ドローンの発展とともに近傍関係になっていった場合、 無電柱化は実現に向かって動き出す。その際、その言葉の近傍に地震という キーワードがあることは重要です。なぜなら無電柱化も電線が地上から地下に いくだけで地震対策は必要だからです。 結論を言うと、小池知事の「電柱ゼロ」発言は実現云々ではなく、 未来予想であり、その言葉を人々の意識にインプットすることで 実現に100年かかるところを30年に、30年かかるところを10年に 10年かかるところを5年に、5年かかるところを2年にという風に 実現までの時間を短縮する効果があるのです。これ重要。 「豊洲は生かす。築地は守る」小池知事のこの言葉も未来予想。 いずれ豊洲は卸売市場としてより、小池知事が当初語っていた 流通の拠点に価値を移すことになるでしょう。 理由は以前の日記で。 もちろん、絶対に実現するという断言ではなく、あくまでも未来予想です。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2018.09.12 16:19:56
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