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ソフィー色の海

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2022.01.27
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カテゴリ:言語学
ご存じの通り、粒子は波でもあり粒子でもあるという両方の性質を持っています。この相反する波動性と粒子性の両方を持つということは物理学最大の謎の一つです。ですが物理空間も位相空間だとすれば簡単に解けます。というのも、量子力学ではエネルギーは飛び飛びの値をとり、つまり一つ二つと数えることができ、離散的だということです。そして『位相空間Xが離散空間になることと、Xの任意の部分集合が閉かつ開になることとは同値である』という離散空間の性質から、離散化されている個々のエネルギーは閉かつ開になっていると主張できます。すなわち、エネルギーが閉集合のときは粒子となり、開集合の時は波になる。これ言い得て妙。

物理学にこんな記述があります。
『粒子が粒子性と波動性の二重の性質を持つからこそ、飛び飛びのエネルギーをもつ(離散的)固有状態が現れるのです』
一方で位相空間論の記述に
『位相空間Xが離散空間になることと、Xの任意の部分集合が閉かつ開になることとは同値である』
とあります。この二つの記述は同義です。

結論。物理空間の部分集合である粒子やエネルギーは閉かつ開であり、位相空間論の連結の定理(全体集合Xと空集合φ以外の部分集合に閉かつ開がないとき、空間は連結している)を満たしていない。
一方で内的世界である意識空間や思考空間、意味空間、言語空間は部分集合に『閉かつ開』はなく、閉集合か開集合かだけである。このことは以前の日記でも触れています。詳しくは『意識と意味と位相空間』の本の中で触れています。
つまり、内的世界である思考空間や言語空間と、外的世界である物理空間の違いは、位相空間論的には、どちらも位相空間になっているけれど、前者は部分集合に閉かつ開はなく、後者は部分集合に閉かつ開があるということ。

これは余談になりますが、電気は+と-が単独で存在できるが。磁石は+と-はセットで単独では存在しない理由として、電場は開集合で磁場は閉集合だと私は思っていて、
意味空間や言語空間で意味の固まりや言語が開いたり閉じたりしながら先へ先へと繋がっていく様は
電磁波である光が何もない空間を電場磁場、電場磁場を繰り返しながら前に進んでいく様に似ていると思いました。
言語が意味的に開いたり閉じたりしながら繋がっていくことの解説はやはり『意識と意味と位相空間』の本の中で語っています。

前回の日記でも述べていますが、物理を研究したり携わっている人たちは位相空間論という数学に深く関わることがないので残念です。位相空間論を学ぶ方というのは大学の数学科だけ。抽象数学ゆえに物理学への応用はきわめて難しいのかもしれない。





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Last updated  2022.01.27 11:55:51
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