テーマ:猫のいる生活(139003)
カテゴリ:猫
実家の庭に10年近く通い続けた元ボス猫の麻呂が
7日、逝きました。 あまりにもあっけない死でした。 元旦に実家に行ったときは、いつものように庭に 来て、ゴハンを食べていったのに・・・ その日、いつも起きれば外で待っていた麻呂の姿は なく、後から庭の日当たりの良い場所でジッとしていた ところを見つけたらしいのです。 そばにごはんを持っていっても食べようとせず、 様子がおかしいと思った父は、医者に連れていこうと つかまえようとしたそうです。 でも、生粋の野良だった麻呂は、つかまることを嫌い、 今まで見せたことのないような形相で、父親を威嚇した とか。 仕方なく父は追うのをあきらめて戻り、しばらくして 母が見たときに、今度は向かいの家の角にある側溝の 蓋の上でじっと座っていたそうです。 多分そこも日当たりが良かったからだと思うのですが、 それでも麻呂がその場所にいるところなど、今まで見た ことはなかったそうです。 母は麻呂に近づき、背中をなでてあげた・・・ すると、麻呂はゆっくり起き上がり、側溝の蓋の狭い 穴から、あれよあれよと言う間にもぐり込んでしまい、 側溝の中に入っていってしまったというのです。 中に入ってしまった巨体の麻呂を、わずかな隙間から 引き上げるのは到底無理でした。蓋も素人には開けられ ません。 わずかな隙間から見える麻呂の背中とお尻。 父は気になって何度も見に行ったそうですが、麻呂が そこから動く気配はまったくなかったそうです。 うちに父から電話があったのは、その日の夜中。 気になって眠れず、電話したと言うのです。 もっと早く連絡してくれれば、消防署かどこかに来て もらうよう言えたのにと思いましたが、親を責めるのは やめました。 麻呂をもうそっとしておいてあげたいという思いも 理解できたので・・・ 翌朝早く、父は近くの消防署に行き、溝の蓋を開けて もらって、麻呂を引き上げたそうです。 私も最期のお別れを言いにその日の朝、実家に寄りました。 麻呂の亡骸は、いつも使っていたベッドの中でうつぶせに 寝かされ、その周りには鉢植えや菊の花、そして最期のごはん が置かれていました。 何の外傷もなく、泥で汚れた身体は拭かれて、きれいに なっていました。背中の毛もさらさらでした。 目はつぶっていましたが、口は開いたまま。その顔を 見たときに、ふと思いました。 魂は口から抜けていくのかな・・・と。 合同葬と永代供養をお願いしました。 ・・・ 麻呂、推定9歳から10歳。 なつがうちに来てから丸7年になりますが、麻呂はなつ より数年前から実家に現れ、そのときすでに成猫でした。 でも、当時はスリムできれいな和顔の猫だったので、 私が麻呂と呼ぶようになったのです。 若い頃はよくケンカをしていたらしく、顔や耳のあたりに 傷を作って帰ってくることがしばしば。 実家の庭には、それこそ多くの猫たちが来ましたが、 そのどの子にも優しく、自分より身体の小さい子たちを 守ってくれているようでした。だから庭を脅かすような 猫はほとんど現れませんでした。 麻呂はもう実家の庭の主になっていましたね。 強くて、優しくて、男気のある猫で、人にはぜんぜん なつかなかったけど、それでも私たちは麻呂が 大好きでした。 麻呂様、今はゆっくり休んで、その後は、残された庭猫 たちを、今度は上から見守っていてくださいね! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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