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神戸を拠点としたいわゆる「国際貢献」の団体、PHD協会の報告会がありました。
このPHD協会とはPeace Health Human Developmentの略で、かつてネパールの赤ひげ先生と呼ばれた故岩村昇先生が作られたNGO団体です。 岩村先生は、ネパールで医療活動する中で、ただその場にあわせて緊急の援助をするだけでなく、人々が力をつけることができるような援助・協力が必要である、という考えに至りました。その考えに従って、PHD協会は、アジアの国々から若い人を毎年3名ほど研修生として呼んで、有機農業や保健、保育などについて学ぶプログラムを持っています。 その研修生の報告会は、毎年11月の半ばごろに行われています。それは、研修生が日本語を使えるようになる期間が必要であり、研修先の農家などがひと段落ついている時期であるからのようです。研修生は、様々な国々から来ますが、教育を十分受けることができる人々からではなく、貧しい農村や少数民族から選ばれているとのこと。そして、日本に来てから6週間の語学研修を受けて、研修先に行くということですが、皆さん、6ヶ月たって人前で話すことができるほど、日本語をマスターするのですから、それだけでも頭が下がります。自分のためではなく、村のため、みんなのためになんとかしたい、そのやる気が支えているのでしょう。 今年は、ビルマとネパールとインドネシアから研修生が来られました。 インドネシアは、先日地震の被害のあったスマトラからの方でした。そして、皆、20歳、21歳、22歳と若い人たちでしたし、特にネパールから来られたビショさんは、うちの子どもたちとも元気に遊んでくれて、ほほえましかったです。うちの子ども達もずうずうしいところが気になりましたが、子どものうちはどんな人とでも仲良くなれるんだ、というのを感じてうらやましくも思いました。 そして、今回の報告会では、PHD協会がただ外国からの研修生を受け入れるだけでなく、日本人の研修も行っていることを知りました。考えてみれば、研修生が実習に出かける農家は皆高齢化しているとのこと。しかも有機農業となるとなかなか日本での後継者も大変なようです。今の日本の食糧事情などにも危機感をもち、農業などを支える日本の若者を育てようとしていることは興味深かったです。 そして、PHDの職員だった人たちの数名が現在農業に従事していると伺いました。しかも、そのすべてが女性だ、ということで、アジアからの研修生を迎えるということが、自分自身を変えていくことにつなげている人々がいるということに希望を持ちました。 また、Developementという言葉は、envelope「包む」「封筒」言葉に「開く」を意味するdeがついたものだとのことで、発展、開発は、自分の内側にあるものを開き、人のためにつくすことが本来的あり方なのだ、と学びました。すなわち、知識や技術を内側に溜め込むのではなく、得られたものを開いていくことが本質だとのことです。PHD協会のDevelopmentがそういうことを意識して、研修生を募集し面接していることを知りました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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