つい1週間ほどまえに、新聞でANUNA(アヌーナ)というコーラスグループのコンサートがあることを知りました。ANUNAといっても全然知らなかったのですが、アイルランドのグループということで食指が動きました。日曜日の夕方からのコンサートでしたのが、29日の午後は特に予定がなかったので行くことにしました。
会場はまつもと芸術劇場の大ホールでほぼ満席でした。とても幻想的な演出で、終始会場は非常灯も消して暗くして、ステージの左右が青白く輝き、ステージの上にはロウソクをまねたような電気の小さな明かりが効果的に配置されていました。アカペラの男性コーラスが始まると、ロウソクを手にもった女性が歌いながらステージに近づいてくるというような演出がありました。アヌーナはリーダーのマイケル・マクグリンさんが80年代後半に結成したグループで、アイリッシュ系のグループ「リバーダンス」に随行する中で世界的に知られるようになったとのことです。もっとも「リバーダンス」は名前だけ知っている程度ですが...。
今回は男性6名、女性6名(だったかな?)のツアーでしたがメンバーは固定化されていないとのことです。会場が広すぎた感じはしましたが、アカペラのコーラスが気持ちよかったです。グループ発足の動機は10世紀以前のアイルランドの宗教曲を再び世に出したい、ということのようでしたが、そのような曲だけでなく、現代的なハーモニーも聞かせてくれましたし、クリスマスが近づくこの時期、クリスマスを意識した曲も多く聞くことができました。次のような曲が演奏されました(正確じゃないかもしれません)。
Sanctus
Siuil A Ruin
Geantraí
W.B.イェーツの詞につけた曲
16世紀のボヘミアの曲
子守唄2曲(静かな曲-Brezairolaとうるさい子どもを寝かしつけるようなにぎやかな曲もありました)
Gaudete(Gaudete! Gaudete! Christus est natus ex Maria Vigine Gaudete! の5+4+4+5拍子?の繰りかえしが印象に残る伝統的な曲)
きよしこの夜
Pie Jesu(マイケル・マクグリン作曲。曲の前に、アイルランドも殺し合いがあるけど、世界中で苦しみ悲しむ人々のために作った、とのコメントがありました。Pie Jesuという言葉とrequiemという言葉が響く静かな曲で心動かされました。)
Dulaman
Jerusalem (youtubeに音源がありました)
Maid in the Moor
Riu Riu
岩海苔を取るときの歌(だったかな? 私たちもSea Weedを食べます。wakameって言ってましたが、岩場で取る短いものとか言っていったので。)
O Holy Night(演奏前には「ご存知の方は一緒に歌ってください」みたいなコメントがあったのですが、この美しいハーモニーを乱す勇気のある人はいなかったに違いありません。)
休憩を除いておよそ1時間半の演奏があっという間に過ぎてしまいました。
とても良かったので、"Winter Songs"という2005年発表のアルバムを早速会場で購入しました(メンバーのうち4人からサインをいただき、一言ずつ感想を言ったらとても気さくに応答されてびっくりしました)。
"Winter Songs"には全体的にクリスマスにふさわしい曲が入っているので購入しました。こちらで何曲か視聴できます。
家で聴いてたのですが、Away in A Manger という曲のさんびか21にも入っているバージョンがあり嬉しかったです(最初は別なバージョンを想定していたのです)。
それで調べてみたのですが、Away in A Mangerには3種類の曲がついているようです。これまでポピュラーだと思っていた曲はアメリカと日本でのことで、イギリスでは、さんびか21に入っているバージョンのほうがポピュラーなのだそうです。こちらを参照しました。
Anuna アヌーナ / Christmas Songs 輸入盤 【CD】