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カテゴリ:旅
トドラ渓谷はその名のお通り道の両側に切り立った岩壁がそそり立っ
ている。この渓谷へ入ったとたん、さっきまでの暑かった空気がひん やりとしている。 エアコンなしで車の窓を開けていても充分涼しい。この渓谷は200m を越す高さのがあり、見上げると首が痛いほどだ。 そそり立つ高い岩肌の間から青空が天井のように見える。 そしてこの高い岩壁でロッククライミングを練習する為にわざわざ ヨーロッパからロッククライマーもやってくるという。 渓谷の奥に向って右側が広い川原になっていてそこを細い川が流れ ている。きっと今が、雨の少ない時期だから川の流れも少ないのだ ろう。 この渓谷には、観光に来ているのか近くの村から涼を求めてに来て いるのかトラックや車で来ている人も多かった。そして上流へ向う につれ遊牧民が羊や山羊やロバに水を与えていた。 写真を撮りたかったが、にらみつけるように立っている遊牧民の 女性にカメラを向ける勇気は無かった。 渓谷の一番奥にあるのが今日私達が泊まるホテルだった。ホテルは、 川向こうの崖の下のわずかな土地にへばりつくように建っていた。 さすがにここは涼しい。午前中の暑さが嘘のようだ。 私達の車は、道から川原へと下り川の中の水の中ををジャブジャブ と渡ってホテルに到着。川の水の多いときはどうするのだろう?? だって、こんな渓谷を作るには相当の水の流れが必要だと思ったから。 電気は、この渓谷までは通っていなかった。私達の泊まったホテル では自家発電があったが、なんと電気がつくのが6時から12時まで だった。 1階の私の部屋は涼しかったけれど、窓の蔦が絡み付いていてとても 暗かった。トイレなどはろうそくを灯さなければならないほでとても 不便だった。 (日本のようにどんな田舎でも電気水道ガスがあるって!世界の多く の国々のなかでも、すごいことなんだ!!) でも、ホテルのボーイさんも親切だったし、部屋も小ぎれいに整え られ暗い意外は何の不足もなかった。 まず。到着後シャワーを!(海外に行くとバスタブのないホテルも多 いんです。モロッコで、バスタブがあったのは1箇所だけでした。) お湯も出て気持ちよくろうそくの光でシャワーを浴びた。そこまでは よかったんだけれど・・・・。いくら詮を回しても水が止まらない!! ジャージャーと水は流れ続ける。どうしよう~!ちょっとあせる。 とにかく着替えて、ロビーに走った。 ボーイさんも四苦八苦してやっと、水を止めることが出来た。 なんと、gさんもシャワーが止まらずボーイさんを呼んだそうだ。 こんなことが二人に同じような時間に起こるのはどうしてだろう?? きっと意味があるに違いない。今は、その訳がは分からなかった。 ホテルの前で私達は待ち合わせて、渓谷の奥へ行くことになっていた。 向こうの道路へ行くにはまず、川を横切ら無ければ行けない。私達が 選んだのは今の川の源になっているところの近くだった。やはり水は 冷たく足に気持ち良かった。しかし、いくら水源近くといってもその 水を飲む気にはなれなかった。 川原から道路へ登って先へ進んでいくと、崖の左側に屋台だけの 土産物やが何件か続いている。さらに進んでいくと岩壁は終わって、 次の村へと向う山道になっている。 川を渡ったころから、だんだん頭が痛くなり気分も悪くなってきた。 私の波長とこの渓谷と合わないのか?過去ここと同じような波動を 持っている場所で辛い体験をしたのか?とにかく急に体調が悪くなっ てきた。 先へ行っても仕方がないのと気分の悪さに岩壁が終わったところで しばらく休んだ。 そこで、今回gさんとなぜ旅をしたのかと言うことを考えて見た。 ビジョンで浮かんできたのは、私達二人は、西遊記の孫悟空や猪八戒 達のように偉い聖者の弟子として小さな子どもころから3人で旅を していた姿だった。苦しく険しい道を聖者に従って旅を続けていた。 幼いころからず~っと一緒だった私達二人は、共に助け合い仲良く、 励ましあって生きていた。あるときこの崖のようなとても険しい道 で過去生のgさんが足を踏み外して転げ落ち、首の骨を折って死ん でしまう。私は、嘆き悲しみながら彼を埋葬する。そして、彼が神 と誓ったことを代わりにやり遂げた。 そんなビジョンだった。 それをgさんに話すと同じ場面、崖から落ちて首の骨を折って死ぬ 場面が浮かんだそうだ。 そのときの聖者は、私の知っている人だった。gさんは、その人の 写真を雑誌などで見るととても嫌な気分がしたそうだ。 (ちなみに浮かんだ過去世で、gさんが亡くなったとき振り返らず 聖者は先へ行ってしまった。) 部屋へ戻って少し休んだが、気分は悪くむかむかと吐き気のような ものも催してくる。川岸のレストランで遅い夕食をとり始めると、 また吐き気が襲って来て、gさんとヨセフさんにはちょっと悪かった けれど部屋に帰って休むことにした。 まず、お腹が痛くなって・・・・下痢に。トイレへ走る。しばらく すると先ほどの吐き気が波のように襲ってきてトイレへ。まるで、 シンガポールのマーライオンの水のように勢いよく一気に吐いてし まった。吐いたとき、特有の喉の痛さやすっぱいような後味の悪さも まったく無く、噴水のように・・・。この後3時ぐらいまで、トイレと ベッドとを繰り返す。 とても気分は悪く、「大丈夫かな~?こんな状態だったらあの長時間 の飛行機に耐えられるだろうか?」ちょっと不安がよぎる。 「でも、ここでこんな風になるのは絶対に意味があるし、必要なこと だから。なんとかなる!大丈夫。大丈夫!」と言い聞かせていると いつの間にか眠ってしまった。 朝、頭がふらふらして顔色も悪いのが自分でも分かった。 今日は、このままマラケシュに戻るだけだから、何とかなるだろう。 それに来た道を引き返すだけだから、別に景色もいいや~。 車の中で眠っていよう。昨日まで、gさんが横になっていた後ろの 場所に私は乗り込みすぐに横になった。 今までずっと気分の悪かったgさんは、私と交代したかのように元気に なっていた。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2006年07月23日 13時42分04秒
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