ポッポの丘の「サシ581」【周囲の力で解体の危機を逃れた車両】
千葉県にある「ポッポの丘」では、往年の車両が有志によって保存され楽しませてくれる。この度、3月末よりここに新顔が登場した。その名も「サシ581」。かつての名車の寝台電車583系の食堂車であり、それまでは青森県八戸市の施設に保存されていた。しかし、老朽化などで撤去・解体が検討されてポッポの丘で保存されることになった。保存に当たっては費用が2000万円ほどかかるし、ポッポの丘だけでそれは難しい。なので、ネット募金であるREADYFORにて募金活動を始めて、8月に目標の2000万円に達し解体は免れた。583系食堂車保存会の「X」(Twitter)僕も微力ながら協力し、この3月にポッポの丘に同車両が到着してお披露目となった。「オトクなきっぷ」「おすすめの列車」などをまとめたサイトを作成しました。鉄道旅行の参考になれば幸いです^^東京から大原までは特急わかしおを使ったが、てっきりなくなったと思っていた255系で運転された。もちろんグリーン車もついている。思いもよらない乗りおさめになった。黄色いいすみ鉄道の気動車が最寄り駅である上総中川を発車。駅周辺も桜や菜の花できれいだった。サボにはいすみ鉄道利用推進に貢献した大多喜高校の生徒会長のイラストが描かれている。小屋のような待合室がある上総中川駅前には青い大きなツボもあった。上総中川駅からポッポの丘までは歩いて30~40分ほどだが、沿道の田んぼは水入れがされ、春を実感する。ようやくポッポの丘に到着すると元北陸鉄道のモハ3750形がお出迎え。今までは駐車場利用以外は入場無料だったが、いつの間にか500円の入場料がかかるようになった(駐車場利用者は駐車料金で入場できる)そんなに極端に高いわけでなし、施設を維持するためにはやむを得ないだろう。入口すぐの103系は、以前訪問した時はオレンジだったのが水色に変更されていた。京浜東北線の磯子と表示され、京浜東北線沿線に生まれ育った身としては懐かしかった。サシ581の集金状況が時刻表状に掲載された。ついにサシ581とご対面!!しかし、朽ち果てた状態で痛々しく、青森でこのまま保存していたと思うと、ここへきて正解だったかも。ちゃんとお色直ししてきれいなスタイルで出られるのを心待ちにしたい。485系などほかの特急車両と比べて天井が高いのが特徴。床下機器はなかったが、どのように展示されるのだろうか?中間車だが、車庫内での入れ替えなどでこの車両が先頭に立つこともあり、そのためのちょっとした運転台やライトもあり特徴的。業務用の扉もあり、上野駅などではここで食材の搬入などしていたのだろう。時間帯の関係から寝台特急の時は営業せずに、上野~青森の「はつかり」や「みちのく」が主な活躍の場だった。24系と顔を合わせ、寝台車同士の2ショットが実現した。丘の上には183系と113系の顔だけが保存されている。どうしても朽ち果てた状態になってしまうが、右から2番目の113系だけはきれいに塗り替わったようだ。183系には「あさま」のマークがある。特急あさまは、碓氷峠を越えるためのEF63電気機関車と連結して協調運転したため、専用の189系が使用された。そのため、183系のあさまはなく、しかも貫通扉ありなのでマークもちょっと小さく、珍しい組み合わせだ。端には24系ブルートレインも懐かしい形で保存されていた。寝台特急あかつきは、京都・新大阪~長崎・佐世保の運転なので熊本行きはなかったはず。実際にこのような運転はあったのだろうか?普段は見られない車掌室も見られる。この中で一晩乗務というのもちょっとしんどそうだ。A寝台は昼間は向かい合わせの座席で、夜はベッドに早変わりするもの。当然ながらB寝台よりゆったりしている。今にも動き出しそうな感じ。帰りの大原駅でも255系と普通列車のE131系が顔を合わせる。何年かたったらこれらの車両もポッポの丘や鉄道博物館に保存されるのだろうか。