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「夢を叶えるゾウ4 ガネーシャと死神」 水野軽や
今回のテーマは「夢と死」です。主人公は奥さんと小さな女の子の子供と幸せに暮らす男性。 これまでと違い、今の状況に満足せず、何かを変えたいと思っているわけではありません。幸せです。 そんな主人公に突然の余命3カ月宣言で事態が急転。自分の死んだあとに、 嫁と子供が苦労しないようにするためにはこれから何をすればいいんだろうと 悩んでいるところにガネーシャが登場します。とにかくお金を作ろう!1億円作ろう! そうすれば不安はなくなるはずだと考える主人公に、いつものように課題を出していくのですが、 出だしが「健康に良いことを始める」なんです。 今更何をと納得できない主人公にガネーシャはなるほどという言葉を返します。 ここはネタバレしないように隠します。2巻で登場した死神が今回も登場。 2巻は死がテーマではなかったですが、今回はがちで死がテーマ。 最後は哲学の世界観。人間は死を回避する方法を工夫(医療の進歩)することをし続けて来た結果、 大昔と違い死をとても恐れるようになってしまった。 でも死ぬってどういうことか分かってるってガネーシャは問いかけるのです。 昔読んだ戯曲で「宇宙の始まりはビックバン。だからこの世にあるものは全てその時の欠片なんだ、 土も石木も人間もその時の欠片なんだ」ってシーンを思い出しました。 今回の夢ゾウはさらにその上の世界観。深く考えさせられます。 でも一番泣いたのは、384頁の1行目の主人公の言葉。 なんでもない普通の言葉なんだけど泣ける。是非読んでください。 ここで泣ける人と一緒にお酒を飲みたいなと思っています。 さて、本書の中に登場する死神は数え切れない死に立ち会っているから分かるんだと、 人間が死に際に後悔する10のことを教えてくれています。 ① 本当にやりたい事をやらなかった事 ② 健康を大切にしなかった事 ③ 仕事ばかりしていた事 ④ 会いたい人に会いに行かなかった事 ⑤ 学ぶべき事を学ばなかった事 ⑥ 人を許さなかった事 ⑦ 人の意見に耳を貸さなかった事 ⑧ 人に感謝の言葉を伝えられなかった事 ⑨ 死の準備をしておかなかった事 ⑩ 生きた証を残さなかった事 実は昨日お通夜に行ってきたんです。 去年のちょうど今頃、僕は脳出血で入院していたのですが、 その時お見舞いに来てくれて、ベットの上の僕に 「名倉はん、一回死んでるんやで、もう一回命を貰ったと思ってがんばりや」 と言ってくれた社長のお通夜でした。 享年66歳。お焼香の時、「社長、早すぎます!でも社長は普通の人の何倍も働き、 何倍も稼ぎ、何倍も楽しんだと思います。向こうでもその勢いで楽しんでくださいね」 とお別れしてきました。4巻を読んだばかりでのお通夜。 いつもと違う感慨がありました。命の期限を意識して生きたいと思います。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2021.01.10 17:05:31
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