荒俣宏『アラマタ大事典』
「江戸時代の日本は鎖国が続いていたが、ヨーロッパの国でただひとつ、オランダだけが長崎の出島にかぎり、出入りすることが許されている。だから、当時は西洋と言えばオランダのことで、オランダは漢字で『和蘭』または『阿蘭陀』と書いた。そして、西洋の学問は全てオランダ語で学んだので『蘭学』、西洋人が着る服は『蘭服』とよばれた。 ということは、『学ラン』というのは『学生用蘭服』をちぢめたよび方だということがわかる。」(p.85)3cmもの厚みのある本ですが、ぱっと開いたところから読めばいいので、気楽に読めます。子供向けの本で、全ての漢字にふりがなが振ってあります。挿絵や写真、図版が各頁にあり、字ばっかりの本というわけではありません。上の引用文は、「学ラン」の項に書いてある文書です。荒俣宏『アラマタ大事典』講談社、2007年 7月、税込2,310円