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淡々堂

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2008年12月の記事

全31件 (31件中 1-31件目)

1

親交を深める

　昨年と同じく、大晦日は友人宅で過ごしました。「紅白歌合戦」を見ながらこたつで水炊きや寿司やお菓子を食べて、猫を2匹撫でて、今年は赤ちゃんも撫でて、年越しそばをすすって、「ゆく年くる年」を見ながら0時になると同時に「明けましておめでとうございます」を言って、それから帰宅しました。左は今年5月16日に友人宅におじゃました際撮った写真です。大晦日以来だったので、猫が私に慣れてないのがよくわかります。よく知らない人間に撫でくり回されて、迷惑だったでしょう。その後数回会うことを重ね、本日撮った写真が右側です。のびのびです。私のことは完全に覚えてくれているみたいです。

2008年12月31日

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通販でブーツを買ってみた

わりと安い物好きの私ですが、ブーツだけは百貨店で買わねばならないように、なぜだかそう思っていました。しかし今年、ベルメゾンのカタログを見ていると、気に入ったブーツがありました。…今まであまり通販で靴を買ったことがないし、ブーツに至っては百貨店でしか買ったことがないし、私の足は店で試着して買った靴を履いても靴擦れを起こすことがよくあるし、気に入ったブーツはブーツにしてはけっこう安いし、どうしたものだろうか…と思いましたが、とりあえず例によって「お気に入り」に登録し、迷いに迷い迷った末に、ポイントが余計につく月に、清水の舞台までとは行かないまでも、7段積みの跳び箱から飛び降りる気分で注文しました。届いたブーツは左足のファスナーが壊れていて、私の不信感をあおりましたが、見た目も履き心地も悪くなかったので、「誰しも過ちはあるのじゃ」と思い直し、送り直してもらいました。そして現在、私は機嫌良くそのブーツを履いています。見た目は一目で私のハートを射止めたように好みに合い、歩くときに必要以上にコツコツという音が立たず、筒廻りは私の足に合わせたようにフィットしつつもゆとりがあり、ヒールが細い割には不安定さはなく、ファスナーはなめらかで、スエードのわりには汚れが目立たず、もちろん靴擦れを起こすこともありません。8,980円なのに。http://www.bellemaison.jp/100/pr/140200810/776391/

2008年12月30日

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ランチョンマット？

食事の時にはランチョンマットを敷くようにしています。汚れるので、頻繁に洗わねばなりません。今日の晩、祖母が言いました。「それも洗わなくちゃね。その、チョ…チョッキンマット……言いたいことはわかったか？」キッチンに関するマットですものね…言いたいことはわかりますよ。今回は自分でも間違いに気づいて、声もなく大笑いしてました。

2008年12月29日

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トラックバック

今日、2007年1月7日の日記にトラックバックがつきました。入院保険についての記事みたいです。たしかに、この日の日記は病気についてでした。ただし、亀の。…おもしろいので、そのままにしておこうと思います。写真は以前撮ったものです。現在はこの家の中でよく寝ています。

2008年12月28日

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電飾で混乱

年末になると、「今年1年を振り返る」特集を各局が放送します。神戸ルミナリエの映像を見て、祖母が言いました。「これは、東京の、エミナールだね」東京でやっているのはミレナリオと言うんですよ。「ん？エミナールでしょ？」ミレナリオですよ。で、これはルミナリエ。「え？エミ……なんだって？」2006年12月5日にも同じように間違えていますが、祖母は「エミナール」に自信を持っているらしく、なかなか信じてもらえません。

2008年12月27日

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伊藤若冲の屏風

書くのを忘れていましたが、12月20日に六曲一双の伊藤若冲(じゃくちゅう)の屏風が発見されたというニュースが流れました。見つかったのは北陸地方の旧家からです。名前は「象鯨図屏風(ぞうくじらずびょうぶ)」。その名の通り、絵は象と鯨。陸の大きな生物と、海の大きな生物です。以前、この絵の写真を本で見たことがありました。「1928年(昭和3)に大阪美術倶楽部で3,100円という値をつけられたきり、どこへいったやら……。」と書いていましたので、そうなんだなあと思っていましたが、今回見つかって嬉しいです。高速バスの車内に設置された“見えるラジオ”でこのニュースが流れたのを見て、思わず席から身を乗り出して読んでしまいました。http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081220-00000021-jijp-soci.view-000

2008年12月26日

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稽古131回目

■謡…「安達原」５回目シテ「いかに客僧達に申し候。ワキ「承り候。シテ「余りに夜寒に候ふ程に。上の山に上り木を採りて。焚火をしてあて申さうずるにて候。暫く御待ち候へ。ワキ「御志ありがたうこそ候へ。さらば待ち申さうずるにて候。やがて御帰り候へ。シテ「さらばやがて帰り候べし。や。いかに申し候。わらはが帰らんまでこの閨の内ばし御覧じ候な。ワキ「心得申し候。見申す事はあるまじく候。御心安く思し召され候へ。シテ「あら嬉しや候。構へて御覧じ候な。此方の客僧も御覧じ候ふな。ワキツレ「心得申し候。中入間ワキ「不思議や主の閨の内を。物の隙よりよく見れば。膿血忽ち融滌し。臭穢は満ちて膨脹し。膚膩こ悉く爛壊せり。人の死骸は数知らず。軒と等しく積み置きたり。いかさまこれは音に聞<。安達が原の黒塚に。籠れる鬼の住家なり。ワキツレ「恐ろしやかゝる憂き目を陸奥の。安達が原の黒塚に。鬼籠れりと詠じけん。歌の心も斯くやらんと。ワキ・ワキツレ「心も惑ひ肝を消し。心も惑ひ肝を消し。行くべき方は知らねども。足にまかせて逃げて行く足にまかせて逃げて行く。後シテ「いかにあれなる客僧止れとこそ。さしも隠しゝ閨の内を。あさまになされ参らせし。恨申しに来りたり。胸を焦がす焔。咸陽宮の煙。紛々たり。地「野風山風吹き落ちて。シテ「鳴神稲妻天地に満ちて。地「空かき曇る雨の夜の。シテ「鬼一口に喰はんとて。地「歩みよる足音。シテ「振り上ぐる鉄杖の勢ひ。地「辺りを払って恐ろしや。ワキ「東方に降三世明王。ワキツレ「南方に軍荼利夜叉明王。ワキ「西方に大威徳明王。ワキツレ「北方に金剛夜叉明王。ワキ「中央に大日大聖不動明王。ワキ・ワキツレ「おんころころ旋荼利摩登枳。おん阿毘羅吽欠娑婆呵。吽多羅た干まん地「見我身者。発菩提心。見我身者。発菩提心。聞我名者。断悪修善。聴我説者。得大智慧。知我心者。即身成仏。即身成仏と明王の。繋縛にかけて。責めかけ責めかけ。祈り伏せにけりさて懲りよ。シテ「今まではさしもげに。地「今まではさしもげに。怒をなしつる鬼女なるが。忽ちに弱り果てゝ。天地に身を約め眼くらみて。足もとは。よろよろと。たゞよひ廻る。安達が原の。黒塚に隠れ棲みしも浅まになりぬ。浅ましや恥かしの我が姿やと。言ふ声はなほ。物凄しく。言ふ声はなほ凄しき夜嵐の音に。立ちまぎれ失せにけり夜嵐の音に失せにけり。〈注意点〉１、11ｵ「よろよろと」のアタルヤは「とぉ」と謡う。〈感想〉　初謡会で私は「安達原」のワキが当たりましたので、ワキツレをする人と一緒に先生に見て頂きました。その後で前回頂いた宿題を見ていただきました。「おんころころ…」の辺りは好きなところです。■仕舞…「巴」２回目〈注意点〉１、あっという間に進んではいけません。

2008年12月25日

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クリスマス・イブです

クリスマスケーキの写真を撮りました。ついでに、クリスマスケーキを前にした祖母にもカメラを向けました。「いや！撮らないで！」と言いながらも、祖母はじっとポーズをとっていました。モナリザのポーズでした。　　

2008年12月24日

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イッコーさんです

夕飯を食べながら、テレビをつけていました。番組の宣伝でIKKOさんが出てました。それをみた祖母は、「キッコーさんってね…！」イッコーさんです。祖母は、「IKKOさんは男なんだってね」と言いたかったそうです。←これはキッコーマン←IKKOさん

2008年12月23日

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予防接種

インフルエンザの予防接種をしました。今年はしないでおこうかなとも思いましたが、もしインフルエンザになって、「やっぱり予防接種をしておけばよかった」と思うのが嫌なのでしてきました。2,500円でした。「一応、今日はお風呂に入らないでくださいね」と、看護師さんに言われたので、今日は入浴しなくてもいい日です。非日常性に、ちょっとわくわくしてしまいます。

2008年12月22日

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漬け物が好きです

物のない時代を経験しているわりに、私の祖母は食べ物の好き嫌いが多いです。嫌いな食べ物の筆頭は、漬け物です。家の中で漬け物が入った入れ物の蓋を開けると、瞬時にそのにおいを察知して「臭い！」と嫌がりますので、漬け物を食べるときは祖母に遠慮しながら食べています。祖母の亡夫、つまり私の祖父も漬け物は嫌いでしたので、ナイスカップルと言えるかもしれません。祖父は漬け物を切ったまな板と包丁をすぐさま捨てていたと聞いています。祖父は船員でした。物のない海上で、何てことを。祖父の周囲で漬け物を食べることが許されてたのは、私だけだったそうです。そんな２人に育てられた私の食生活に、漬け物は存在しませんでした。漬け物の存在を知ったのは、幼稚園の給食です。家から持って行った、ドラえもんの弁当箱に詰めたごはんの上に、先生が真っ黄色の沢庵の千切りを入れてくれました。以来、私は漬け物好きになりました。幼い頃、日曜日にデパートに連れて行ってもらうと、きまって漬け物をねだりました。また、長じて恩師と夕食をご一緒したとき、「あなたの漬け物の咀嚼音はパリパリとリズミカルでいいね」と、妙な褒められ方をされたこともありました。秘してなおにじみ出す私の漬け物好きよ！…弾圧された自我は無意識のうちに漏れ出すのですね。日増しに寒さがつのります。今年もかぶらの漬け物がおいしい季節になりました。　　

2008年12月21日

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ふくろうUSB

「ふくろうUSB」というものを買ってしまいました。パソコン用品で、体長5cmほどのふくろうのおもちゃです。使うには、パソコンのUSBポートに差し込むだけいいのです。ダウンロードしたりインストールしたり組み立てたりする必要は一切ありません。差し込むと、ふくろうは目をぱちくり目を覚まします。そして、首をかしげたりして動き始めます。ただそれだけですが、ふくろう好きにはたまらない商品です。しかも、爪が2本！ふくろうをマスコット化したり絵に描いたりするときには爪を3本にされることがよくありますが、この商品はなかなか実物に忠実です。色はホワイトの、グレー、ブラウン、ピンクの４色です。ブラウンとピンクは耳羽つきです。（ふくろうとみみずくの違いは大体はこの耳羽があるかないかです。しかし、両者の間に生物学的な違いはありません。そして耳羽は耳ではありません）私はふくろうが好きだし、シロフクロウも好きなので、ホワイトにしました。頭がつるりとして、ぱちぱちと静かな音を立てて目をしばたかせるふくろうさん…かわいくて、作業途中でつい目を合わせてしまいます。よく寝る子なので、もうすこし起きていてほしいですが、だからこそ目を開けている時がなおさらかわいく見えるのだと思います。これをつくったのはソリッドアライアンス。イカ型USBや指型USBや目玉の親父PCカメラなど、おもしろいのをいっぱい作っている会社です。http://www.solidalliance.com/

2008年12月20日

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南方文枝・南方熊楠『父南方熊楠を語る』

そのうち、私も女学生となり、ときには習い覚えた妖しげな洋食を作ることもありましたが、そんなとき、父の喜びは一入でした。そして油のついた皿や、ナイフ、フォークの洗い方など、昔イギリスで皿洗いのアルバイトをしたときのことを思い出して教えてくれました。肉嫌いの神主の娘の母の料理では、さすがの父もちょっと閉口したでしょうね(笑)。　(p.27)南方熊楠の娘、文枝さんが語ったことを文字化したものです。娘の目から見た普段の熊楠の様子がわかっておもしろい本でしたが、この文を抜き書いたのは、「ひとしお」は「一入」と書くのだと、学習したからです。南方文枝・南方熊楠『父南方熊楠を語る』日本エディタースクール出版部、1981年07月、本体価格 2,718円

2008年12月19日

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たつこチェック2008年in winter

家を出る前にはいつも、祖母に「行ってきます」を言いに顔を見に行きます。今日、長いこと着ていなかったコートを出してきて着ていたら、祖母がじっと見ていたので、退室しようとしたのをやめて振り返りました。「触りたいか？」と聞いてみると、「そんなくくり方じゃ、だめ」と、手を伸ばしてきたので、寄っていくと、背中で結んでいたコートのベルトを引っ張られました。手際よく結び直されて、送り出されました。

2008年12月18日

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セーターについての発見

着るといつも、「袖が長い…」と思うセーターがありました。買ってから3年。そう思いながら着てました。「袖を折ればいいじゃないか…！」今日、やっとそのことに思い至りました。実際、折るとちょうどいいような編み方になっていました。ああああ。

2008年12月17日

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この鳥は何の鳥？

池に鳥がいたので、偶然持っていたデジカメで撮りました。寄っていくと、あからさまに嫌な顔をされました。鳥にとっては私こそが珍入者なのでしょう。

2008年12月16日

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ケープはマントになりました

先日買ったくろちくのケープを、私の不在中、しろちゃんに貸していました。で、しろちゃんは定位置でこたつに入って、祖母とテレビを見ていました。私にとってはケープでも、しろちゃんにとってはマントです。全身をすっぽり覆ってなおゆとりがあります。祖母は、「いい色合いだね」と言っていました。しろちゃんがあたたかそうにしていると、祖母は嬉しそうです。

2008年12月15日

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土産物屋考

旅に出て、土産物に入るといつも思います。「甘いものばっかり…」と。野菜、茸、肉、魚のような、おかずになるようなものが少なすぎる。常温で持ち帰ることができ、1,000円や2,000円前後で、甘くないもの。漬け物以外で、そういうものがあまりありません。あったとしても、甘いものほど宣伝に力を入れていません。甘いもの業界のように、もっと努力を！と、つい思ってしまいます。例えば高知県の小さな味付け鰹節(1本300円前後)とか、広島県の味付け牡蠣の串刺し（2本600円くらい）とか、そのようなちょっとしたものだと、買いやすく持ち帰りやすくて好きです。　

2008年12月14日

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居眠り

カバー付き、帯付きの本を読みながら居眠りすると、コックリした拍子に本が空中分解しながら落下してゆきます。たいへん不愉快です。

2008年12月13日

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星野之宣『宗像教授伝奇考』第1集

(略)加えて、ネタになりそうなおいしい題材というのは実はそう多くはなく、小説も含めれば、たいていのそういう材料には既に唾がつけられ、使われてしまっている。僕なども、なにか思いつくとそれは既に諸星さんや星野さんが、小説では小松左京さんや半村良さんや荒俣宏さんが書いてしまっていることに気づき、何度も頭を抱え込んだものである。(p.250))巻末のとり・みきによる解説です。不意打ちのように「荒俣宏」の名前が登場すると、私はとても嬉しいです。((略)在る物を誰の目にもその物として伝えることのできる星野さんのケレンのない誠実でシャープな筆致は、逆にあり得ない怪物だの現象だのを描くときにマイナスに働くのではないか、と画力のない僕などは思ってしまう。何しろゴマカシのきかない線だから。(p.252)よくぞ書いてくれたぞ、とり・みきさん…と、諸手を挙げて賛成したい意見です。諸手を挙げて褒め称えるばかりではなく、少し批判を混ぜるのがおもしろい解説です。これはまさに「file.6 巨人伝説」を読んで私も思ったことです。劇画調の絵で、話も現実味があるので、「これは本当にあったことじゃないだろうか…」と、話の中に入り込んでいる時に巨人が現れたので、「ああ、これは架空の話なんだな」と思い、少し冷めてしまいました。それでもこの漫画がおもしろいことにはかわりはないのですが。星野之宣『宗像教授伝奇考』第1集、潮出版社、2004年1月発売、本体価格571円

2008年12月12日

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稽古130回目

■謡...「安達原」４回目シテ「いかに客僧達に申し候。ワキ「承り候。シテ「余りに夜寒に候ふ程に。上の山に上り木を採りて。焚火をしてあて申さうずるにて候。暫く御待ち候へ。ワキ「御志ありがたうこそ候へ。さらば待ち申さうずるにて候。やがて御帰り候へ。シテ「さらばやがて帰り候べし。や。いかに申し候。わらはが帰らんまでこの閨の内ばし御覧じ候な。ワキ「心得申し候。見申す事はあるまじく候。御心安く思し召され候へ。シテ「あら嬉しや候。構へて御覧じ候な。此方の客僧も御覧じ候ふな。ワキツレ「心得申し候。中入間ワキ「不思議や主の閨の内を。物の隙よりよく見れば。膿血忽ち融滌し。臭穢は満ちて膨脹し。膚膩こ悉く爛壊せり。人の死骸は数知らず。軒と等しく積み置きたり。いかさまこれは音に聞<。安達が原の黒塚に。籠れる鬼の住家なり。ワキツレ「恐ろしやかゝる憂き目を陸奥の。安達が原の黒塚に。鬼籠れりと詠じけん。歌の心も斯くやらんと。ワキ・ワキツレ「心も惑ひ肝を消し。心も惑ひ肝を消し。行くべき方は知らねども。足にまかせて逃げて行く足にまかせて逃げて行く。後シテ「いかにあれなる客僧止れとこそ。さしも隠しゝ閨の内を。あさまになされ参らせし。恨申しに来りたり。胸を焦がす焔。咸陽宮の煙。紛々たり。地「野風山風吹き落ちて。シテ「鳴神稲妻天地に満ちて。地「空かき曇る雨の夜の。シテ「鬼一口に喰はんとて。地「歩みよる足音。シテ「振り上ぐる鉄杖の勢ひ。地「辺りを払って恐ろしや。ワキ「東方に降三世明王。ワキツレ「南方に軍荼利夜叉明王。ワキ「西方に大威徳明王。ワキツレ「北方に金剛夜叉明王。ワキ「中央に大日大聖不動明王。ワキ・ワキツレ「おんころころ旋荼利摩登枳。おん阿毘羅吽欠娑婆呵。吽多羅た干まん地「見我身者。発菩提心。見我身者。発菩提心。聞我名者。断悪修善。聴我説者。得大智慧。知我心者。即身成仏。即身成仏と明王の。繋縛にかけて。責めかけ責めかけ。祈り伏せにけりさて懲りよ。シテ「今まではさしもげに。地「今まではさしもげに。怒をなしつる鬼女なるが。忽ちに弱り果てゝ。天地に身を約め眼くらみて。足もとは。よろよろと。たゞよひ廻る。安達が原の。黒塚に隠れ棲みしも浅まになりぬ。浅ましや恥かしの我が姿やと。言ふ声はなほ。物凄しく。言ふ声はなほ凄しき夜嵐の音に。立ちまぎれ失せにけり夜嵐の音に失せにけり。〈注意点〉１、8ｵ「不思議や主の閨の内を」はワキ（山伏)として、どっしり謡う。そうしないと、ワキツレを謡う時に差をつけにくい。ワキツレはワキより軽めに謡う。２、9ｵ「心も惑ひ肝を消し」はワキとワキツレが謡う。1人で謡う時には、ワキの方に合わせてどっしりと謡う。３、9ｳ「空かき曇る」の「空」の「ラ」は「一字グリ」といい、語尾を少し上げて謡う。４、9ｳ「恐ろしや」の中マワシで音を落とす時は、角を作らず、丸く落とす。５、11ｳ「立ちまぎれ失せにけり」までは緊張して謡う。「夜嵐の音に失せにけり」は少しほどけて謡う。〈感想〉　最後まで先生に謡って頂き、その後で私が謡いました。12月8日に見た能「安達原」を思い出しながら謡いました。　次のお稽古までに、先生の謡を録音したのを参考にして家で謡います。次のお稽古でもう一度先生に聞いていただいて、「安達原」は修了です。11丁分が5回のお稽古で終わるとは、早いです。■仕舞...「巴」１回目〈注意点〉１、「かくて御前を立ち上がり」の「立ち上がり」で立つ。２、「少し恐るゝ気色なれば」は足を開けすぎない。体重を左に乗せるだけ。３、「長刀柄長く」はすぐに長刀を上に上げない。振り上げてから後ろへ下がると格好悪いから。４、「後も遙かに見えざりけり」は左手は軽く握り、右手で長刀を突いて、ぐーっと前へ突き出す。５、「後も遙かに見えざりけり」は遙かに向こうを見る。〈感想〉　来年1月12日に、毎年恒例の初謡会(はつうたいかい)があります。秋の発表会とは違い、非公開です。この日、番組を見せていただき、私が何に出演するのかがわかりました。　素謡は「安達原」のワキ、仕舞が「巴」です。去年舞ったきりなので忘れていましたが、型付けを見ながら舞っているうちに思い出しました。案外、忘れないものだということに驚きました。

2008年12月11日

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クリスタルオッティモ

クリスタル・オッティモという美容飲料(30本セット)を楽天で安く売っていたので、買いました。まずはとりあえず「お気に入り」に追加し、近所の店で買った方が安いかとか、そんなに飲んで体に悪影響はないだろうかとか、10本目くらいで嫌にならないかとか、本当に今私はこれを欲しているのかとか、買おうかやめよか考えに考えて、やっと買いました。………ふう。以前からたまに、ドラッグストアで3本入りのを買っていましたが、夜飲んで寝ると、翌朝、肌がしっとりした感じがしました。しかも、けっこうおいしい。まずいものを飲んでまできれいになりたいとは思いません。（さっき、「おネエMANS」を録画したのを見ていたら、はるな愛が男らしいうなり声を上げながら痛い施術を受けてきれいになっていました。こういう人なら、たとえまずいものを飲んでも、きれいになる方を選ぶんだろうなあ…と思いました）何週間もほしいと思っていたものが手に入ったので、満足です。でも、30本並んでいるのはけっこう壮観で、買ってはみたものの、飲まずにしばらく眺めていました。今日、これから飲みます。http://www.konami.jp/ottimo/お買い得価格!コンビウェルネスコラーゲン　クリスタルオッティモ　50ml　30本 202173

2008年12月10日

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謡の音階

西洋音楽にはドレミファソラシドという音階があります。能にはツヨ吟(つよぎん)とヨワ吟(よわぎん)類の音階があります。ツヨ吟は、上音(じょうおん)・中音(ちゅうおん)と、下ノ中音・下音(げおん)の２つの音階を基本に５つの音階などがあります。ヨワ吟は、上音と中音と下音の３つを基本とする8つの音階などがあります。ヨワ吟だからといって弱いとも、ツヨ吟だからといって強いとも、一概には言えません。どちらの謡い方にも声(息)の強さが必要です。ヨワ吟はツヨ吟よりも、旋律がきれいで、歌みたいです。ツヨ吟はヨワ吟よりも、もっと声や息そのものの力が必要だそうです。ドレミファソラシドは絶対音階ですが、能の音階は相対音階です。例えば上音がどれくらいの高さなのかというのは人によって違います。上音は中音よりも高い音で、中音は下音よりも高い音ということです。ただ、音と音の幅は人によって変わるのではなく、ちゃんと決まっています。何も符号がない時は、自分が謡いやすい高さで始めます。

2008年12月09日

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あんちんのつりがね饅頭

和歌山から帰宅し、祖母に、道成寺で買った「あんちんのつりがね饅頭」を渡しました。箱に書かれた文字を見て、祖母は言いました。「ちんちんの…」安珍(あんちん)です！

2008年12月08日

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熊楠の亀

和歌山が生んだ偉人といえば、南方熊楠(みなかたくまぐす)です。2007年4月1日の日記にも書いたように、南方熊楠はクサガメを何匹も飼っていました。その中の1匹はまだ生きていて、75歳くらいだそうです。和歌山県田辺市にある南方熊楠顕彰館の池に住んでいて、今は冬眠中ですが、夏に行くと会えるそうです。「啓蟄の頃になるとね、ちゃんと起きてくるかしらと思って、心配になるの…」と、南方熊楠顕彰館の隣の旧南方邸にいた人が言っていました。同じくクサガメを飼い、冬眠をさせている私としては、まったく同感です。熊楠の亀はオスなので、私の亀よりも少し小柄だそうです。http://www.minakata.org/ということを、冬眠中の亀さんを訪ねて、ケースの傍らで一人ぶつぶつと話していると、寝ていたと思ったのが首を伸ばしてきました。…もしかして、聞いているんですか…？…もっとかまってあげましょうか？

2008年12月07日

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『完全復刻　妖怪馬鹿』

村上　　妖怪に興味を持ったのは、南方熊楠の研究していた粘菌の関係からなんでしょう？多田　　それとやはり水木先生の漫画の影響が大きい。悪いのは水木先生だよ。京極　　「あの人さえいなければ道を踏み外さなかった」と、みんな思ってますよ。少なくとも、ここにいる三人は。小松(和彦)先生だってきっと少しは思ってますよ。(p.77～78)村上　　何の本に書いてあったか忘れたけど、作家同士で男色の話をしているときに、いきなり水木先生が来て、「(水木先生の声色で)それって気持ちいいのですか？」と訊いたそうですね。一般社会のルールでは単刀直入に訊けないですよ。いきなり核心を突くのが水木流。(p.358)青木　　世の中で一番どうでもいい博士のひとつ。妖怪博士がこれからは必要だと。村上　　二十一世紀、妖怪博士の重要性はますます高まる、と。多田　　すごい結論。京極　　学問というものは「ためにする」ものじゃないんです。博士というのはどんな博士も学問馬鹿なの。でなきゃ学問なんて発展しません。物理馬鹿とか化学馬鹿とか、そういう人が成果を生むんです。その馬鹿が研究した成果を世の中にどう役立てるかというのは、これ、博士の仕事じゃないんですね。(p.388)『完全復刻妖怪馬鹿』(8月1日発行)を書店で売り出したわりとすぐに買って、8月26日にまず読み終えました。これは、妖怪馬鹿の京極夏彦・多田克己・村上健司が妖怪について話したことの記録です。青木大輔(仮名)は文庫編集者で、この座談会のコーディネーターをしているような感じです。寝る前に読み、風呂場で読み、トイレで読み、旅先で読み、休み時間に読み…と、細切れに読みながら、付箋を付けたり頁の端を折ったりしていたら、ちょっとボロっちくなって、風格が増しました。文庫本のくせに。この本は、別の本を買うために本屋に入り、新刊本の文庫コーナーに平積みされていました。妖怪が好きなわりに、あまりこの手の本を買わないのですが、この本は何となく気になって、つい買ってしまいました。妖怪パワーに呼ばれたのかもしれません。私の好きな荒俣さんも出ていますし、無論、水木しげる御大も出ています。再読しても、やっぱりおもしろいし、再々読してもそれなりにおもしろいです。ちなみに私は、「年金」と聞くと「粘菌」、「毛量」と聞くと「魍魎」、「揚力」と聞くと「妖力」と脳内変換してしまいます。まだ妖怪馬鹿ではないですが、ちょっと妖怪馬鹿に感染してる感じです。京極夏彦・多田克己・村上健司『完全復刻妖怪馬鹿』新潮社、2008年8月、本体価格629円

2008年12月06日

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道成寺へ行きました

所用で和歌山へ行きました。せっかくなので、少し観光もしました。行ったのは道成寺(どうじょうじ)です。能を稽古している者としては興味があります。能「道成寺」は能楽師にとっては特別な曲だそうです。「道成寺」の主役、シテをつとめる人は必ずここを参拝すると聞きました。実際、能「道成寺」を演じている写真が何枚も奉納されていました。能「道成寺」は、古くは『法華験記(ほっけげんき)』という本に書かれた、短いお話を参考にして作られています。清姫(きよひめ)という女性が安珍(あんちん)というお坊さんに恋をして、逃げる安珍を追いかけます。逃げに逃げた安珍は道成寺の僧によって鐘の中にかくまわれますが、清姫は道成寺の62段の階段を駆け上り、恋の妄執のあまり蛇に姿を変え、鐘に巻き付き火を吐いて安珍を焼き殺すという内容です。道成寺駅には特急が止まらないので、「御坊(ごぼう)駅」で降り、乗り換えます。道成寺駅は無人駅。駅から出て、突き当たりを左に、また突き当たりを右に行くと、くだんの階段が見えます。仁王門を入って右手に鐘楼跡があります。初代鐘楼は清姫に焼かれたと伝えられています。二代目鐘楼は南北朝時代に作られたそうですが、釣り鐘は豊臣秀吉の紀州攻めの時に没収され、今は京都の妙満寺にあります。本堂にお参りし、失礼ながら千住観音像にお尻を向ける体制で仁王門の方へ向き、「あの辺りで清姫が安珍を焼いたのだなあ…」と、ぼーっと考えていると、少し楽しいです。別の建物に行き、拝観料600円を払って中に入ると、お坊さんが『道成寺縁起絵巻』を見せながら、絵解き説法をしてくださいます。絵解きが始まる時間は特に決まっておらず、参拝者が来たらする、というスタイルです。所要時間は約15分。もしかすると、参拝者が多い場合は話し手がのってきて、もっと長くなるのかもしれません。他、ここには国宝や重要文化財に指定された仏像が多く、必見です。（でも、それらより私の心を捕らえたのは、２～３世紀のガンダーラの仏像です。エキゾチックな顔立ちで、螺髪ではなく櫛目がわかる髪型の、端正なお姿です）http://www.dojoji.com/

2008年12月05日

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「CIRCUS」南野陽子と勝谷誠彦の対談

勝谷　　(略)初めて南極大陸に立ったときも衝撃だった。南野　　へー！それはなんで？勝谷　　南極って清涼なイメージがあるでしょ？ところが、ペンギンやセイウチが垂れ流したものが腐らないで大量に残っているから、鼻が曲がるように臭いの。あれは行ってみないと分からない(笑)(P.85)そうなんですか…と思いました。http://www.kk-bestsellers.com/magazine/circus/index2008_12.htm「CIRCUS」KKベストセラーズ、2008年12月号、本体価格648円

2008年12月04日

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フリースのケープ

フリースのケープを買いました。夜遅くまで机に向かう時に使うためです。袖がないので、書き物をするのに最適です。首や肩が温かいので、多少部屋の温度が低くても大丈夫。軽いし、脱ぎ着が楽だし。何よりかわいいし。フリースだから洗濯がしやすいことも気に入っています。ショッピングセンターで見て、すぐに買うことを決めました。楽天市場でも売っていました。私が買ったのは、上の写真の柄です。他の柄もいろいろあります。下の写真をクリックすると見られます。京都くろちく　http://www.kurochiku.co.jp/ちょっと羽織れるケープ。軽くて、あたたか！和柄フリース●ケープ【和雑貨くろちくオリジナル】

2008年12月03日

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くきわかめをまた買った

2008年11月11日に近所の100円ショップ「ダイソー」で買ったレモン果汁入のくきわかめがおいしいと書きました。また買いました。ついでに、梅しそ果汁入りも買ってみました何年かに1回の周期で、くきわかめ発作が巡ってきます。

2008年12月02日

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しろちゃんを比較した

今日は友人の子供さんに会いました。この世に生まれ出でて４か月。体はうちのしろちゃんよりも小さかったです。帰宅してしろちゃんの顔を見ると、「でっかい顔…」と思ってしまいました。座高は言うに及ばず、胴回りはしろちゃんはもう太い太い。赤ちゃんは約６kgだそうでしたが、しろちゃんを抱き上げた方が重いと錯覚しそうでした。「しろちゃんみたいなのが動いたら、おもしろいだろうな」と思ったことはありますが、それより小さいのが動くのを、今日目の当たりにしました。４か月の子供。５か月の子供。５か月と１日の子供。５か月と１日と１時間の子供。５か月と１日と１時間と１秒の子供。成長していくのと同じ分だけ、喜びがあるのでしょう。

2008年12月01日

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