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淡々堂

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今日は能の先生のお通夜です。
この数年闘病しながら能楽師として活動されていました。
私への最後のお稽古は​2018年5月24日​でした。

久しぶりに他の門下生達と会い、声を合わせて先生がお好きだった「羽衣」のクセの部分を謡いました。
門下生の代表者が、先生が眠る棺に向かって「先生、間違っていたところがあったら教えて下さいね」と言いました。
その答えを聞くのはしばらく先になるでしょう。


「羽衣」クセ
地謡「春霞。たなびきにけり久方の。月の桂の花や咲く。げに華鬘色めくは春のしるしかや。面白や天ならで。ここも妙なり天つ風。雲の通路吹き閉ぢよ。少女の姿。暫し留まりて。この松原の春の色を三保が﨑。月清見潟富士の雪いづれや春の曙。類ひ波も松風も長閑なる浦の有様。その上天地は。何を隔てん玉垣の。内外の神の御裔にて。月も曇らぬ日の本や。」
シテ「君が代は。天の羽衣稀に来て」
地謡「撫づとも尽きぬ巌ぞと。聞くも妙なり東歌。声添えて数々の。笙笛琴箜篌孤雲の外に充ち満ちて。落日のくれなゐは蘇命路の山をうつして。緑は波に浮島が。払ふ嵐に花降りて。げに雪を廻らす白雲の袖ぞ妙なる」


対訳でたのしむ羽衣 [ 三宅晶子(古典芸能研究) ]





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最終更新日  2019年06月15日 18時43分37秒
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