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こんにちは。いよいよ30歳となり、僕の河川での活動に対して周辺住民がザワつく頃合いとなってきています。
近況として、ひょんなことからスッポンの知見を深める機会があったためご紹介します。 きっかけは 「なんか、スッポン食べたくなったな。」 という衝動から。 おととしに実習でお世話になった福岡県春日市へ行ってきたわけです。 そして、多少の予想外のトラブル(中国人留学生が入水して採集)もあったものの、なんとか良型スッポンの確保に成功したわけであります。 塩サバ針3本を飲み込んだスッポン。デカい(確信) その後泥抜き作業などを経て 美味しくいただくことができました。 鍋、カレー、唐揚げ、炒め物なんでもOK。個人的には鍋うどんがオススメ かっこいいスッポンの頭骨。生理学を履修してる人なら、この骨格からスッポンの噛む力の秘密に気付けるはず。 いや~、おいしかった。 でも、今回の本題はこれから。 解体したスッポンの体内から 真ん丸な卵が出てきたのです。 お母さんだったのかな。申し訳ないことをした そうだ!せめて想いだけでも叶えてあげられたら、ということでスッポン卵の孵化に挑戦してみることに。 親スッポン解体翌日。真ん丸な卵の上方から白濁してきた。これが「発生」の開始なのかな? 本来なら親スッポンに砂に埋められてるはずなんだろうけど、 ・空気中に触れること ・卵の向きが安定すること でスイッチが入るので、露出状態でも進めることができる。 なおこれ以後は 「卵の向きを固定すること」が孵化の必須条件となる。 卵を取り出した時点で向きを固定し、上方がわかるように油性マジックでマーカーをつけておくべきですね。 ...僕は知らずに数日このままでしたけど ちなみに適度な気温(30℃前後)と湿気(70%程度)環境が望ましいとのことで、以前から飼育していたスッポンの水槽内にお邪魔する形で孵化エリアを作ってみた。後々これで後悔することもあるわけですが 3日目。全体的に白濁箇所が広がってきてる。卵によって進行速度に差が出るのも面白い。 7日目。温度と湿気の保持のためにミズゴケを敷いてみた。遅ればせながら卵の上にマーキングも。なんかドラゴンボールみたいだ笑 上からだと見えにくいけど卵表面の6~7割が白濁した状態になる。この時点で白濁が全く見られない右上の卵は無精卵だったということになる。もしくは死卵。 20日目。ヘッドライトの光を集めて検卵。うっすらとだけど、血管らしきものが出て来てる。 この後血管は上方に円形に形成されていく。地球儀に例えるなら北緯50°あたりに線が走るイメージ 光を一極集中するためにこんなものを作ってみた。 33日目。ここ2週間ほど変化が乏しいので「ダメかな~」と落胆しかけてた頃。でも血管は確実に広がってきてたみたい。 参考までにこれは無精卵。血管も見えないし、そもそもライトを当てたときに色が違う。 35日目。至って変化ない日々が続いていたのだが、間借りさせてもらってる飼育スッポンの方が最近妙にソワソワしており餌も食べない。 なんのけなしにふと水槽を眺めると ガサ。。。ガサ。。。 なんと、飼育スッポンが孵化エリアのバリケードを乗り越えて侵入しているではないか! あわてて取り出すも時すでに遅し。 卵が1つ割れ、4つほど水没させてしまった。 水没した4つは再び孵化エリアに戻し、割れた1つをじっくり見てみると... なんと!検卵では見えにくかったけど、ちゃんと体が出来上がってきてるじゃん! 残念ながらこの子はこれ以上育つことはないのだけれど、他の50個近い卵については順調に育っている可能性が高いことを確信したのでした。 ちなみに孵化エリアに乱入した飼育スッポンですが、この後産卵しているのを発見しました。 交尾機会を与えてないので無精卵でしたけどね。お前も卵が産みたかったんだよな 飼育して3年目、もう卵を産める大人になったんだな...。 さて卵に話を戻して... 54日目。これは育ってる(確信) 動画しか撮ってないので掲載できないのですが、45日目以降くらいから検卵では活発に動く様子も確認できてました。 20~34日までの変化の乏しさに比べると、35~50日はかなりハイペースで発生が進んでいた印象です。 55日目。夜に検卵しているとピキ...ピキパキ...と音がしたのでそちらを向くと きたぁぁぁぁぁ!!!! 1円玉サイズのちびスッポンの誕生です。 検卵作業がスイッチになったのか、この後立て続けに10匹が孵化します。 この世へようこそ。スッポンの寿命って50年超えるって話もあるし、この子は僕より長くこの世に居座るんじゃなかろうか。 55日目の初孵化の後も数日ごとに新個体が誕生し、最終的に69日までに44匹のスッポンベビーが誕生しました! 有精卵47個中44匹が孵化なので、だいたい孵化率95%ってとのかな。初めてにしては上出来かな? 少しは僕が食べてしまったこの子たちのお母さんに対する贖罪になったのかね。(食材だけに。はい、うまいですね。) 今後は里親なども募りながら、放流先なども検討していく予定です。 ちなみに今回孵化エリアを間借りさせてもらった飼育スッポン(3年目) 手前がオス(たぶん)、奥がメス(たぶん) 今年は無精卵だったけど、来年は同居できる環境を整えてあげるから、君たちの卵で再チャレンジするかもね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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