The Rail Kitchen Chikugo#1
純粋な大手私鉄のレストラン列車としては、西武の「52席の至福」に次ぐ2例目の導入となった西鉄の「The Rail Kitchen Chikugo」。このレストラン列車に乗車をしてきました。乗車記については3~4回に分けて掲載していきたいと思います。The Rail Kitchen Chikugoは、昨年の3月に運行を開始してからもうすぐ1年になります。外装は白と赤のチェック柄のポップな感じで仕立てられており、気軽に利用できる雰囲気を感じさせるデザインです。中間車の2号車です。キッチンカーとなっていて、所々に厨房に搭載されている調理用器具の排気グリルが見られます。勿論、窓は埋め潰されていて、その上からは英語の筆記体でこの列車のコンセプトが綴られています。乗降用の扉は1号車と3号車にあります。利用時にはこの扉から車内に入ります。扉にガラスが入っていないのも新鮮です。乗車前の各始発駅には、ウェルカムボードが椅子とテーブル、観葉植物と一緒に掲示されます。ウェルカムボードにはコース料理の概要が書かれていますが、車内のテーブルに置かれているメニューで詳しく確認することが出来ます。復路のディナーコースでの乗車なので、始発駅は大牟田です。3号車の車内です。入口から入ると大型のテーブルとその脇にウェルカムドリンク用のワイングラスが鎮座していました。3号車のダイニングテーブルはこのようになっています。家具も地元、大川の家具が使われています。テーブル、椅子は事故防止のため固定されています。1号車の車内です。4人用席はシックな色調でまとめられています。これも1号車の4人用席ですが、デザインが異なっています。扉の横には地元の城島瓦が使われており、これはキッチンでも使われている材料・調度品です。度々「地元」という言葉を使っていますが、この列車は食事も内外装も全て地産地消がコンセプトとなっていて、全ては筑後地方の活性化を狙っているのも伺えます。ちなみにこの列車、元々は通勤車で4扉の20m車である6050形を大改造して生まれ変わりました。前面以外、車体自体が跡形もなく変わってしまっているので、気づかない利用者も多いかと思われますが、よく考えたら近鉄の青の交響曲やJR九州の観光特急群(かわせみやませみや指宿のたまて箱、はやとの風など)も通勤車を改造した特急であるので、通勤車を豪華に転用するケースは稀ではないなあと改めて確認しました。次回は食事と車内の残りについて記していきます。