考察・ハチクマライスとは
定期の仕事がようやく一段落つきました。春休みのネタは食堂車の賄い、ハチクマライスです。ハチクマライスとは、ブルートレインなどの長距離列車の食堂車で働く乗務員さんや車掌さんの賄い飯で、ご飯に目玉焼きを乗せるのが基本です。これにハンバーグや唐揚げ、ハムなどのおかずをトッピングして完成ですが、おかずは食堂車の調理を担当する日本食堂(以下、日食と表記)の営業所毎に多様なレシピがあったそうです。中にはカツやチキンソテーを乗せていたところも。ハチクマライスの名前の由来ですが、これは諸説あって江戸古典落語の「八つぁん熊さん」から取ったとも言われていますが、限られた時間の中、短時間で食べられるように工夫したからこの名前をつけたともあります。そこで今日は食堂車のご飯を久々に作ってみることにしました。先ずは目玉焼きから焼いていきます。蒸し焼きにすると黄身に火が通りやすくなって安心です。トッピングは今回はハンバーグを選択。コスパ、味の両面で良心的な丸大のチキンハンバーグ(てりやき味)を使いました。本来はハンバーグを焼くところからやりたいところですが、短い時間で作る賄いの観点から敢えてチルドのものにしています。ハンバーグは湯煎で温めておきましょう。ご飯を丼に盛り、先ほどの目玉焼きとハンバーグ、これに千切りのキャベツを乗せたら完成です。お好みで漬物をトッピングしたり、目玉焼きに醤油かソースをかけてお楽しみください。賄い料理ではありますが、これにサラダや味噌汁をつけると、しっかりとした食事になります。限られた時間しか取れないときにどうしてもインスタントや冷食に頼りがちな方も、15~20分あれば作れますので、料理が苦手でも是非チャレンジしてほしいと思います。ハチクマライスは目玉焼きをベースにバリエーションが豊富にあるので、作る側もメニューを柔軟に変えられますから、何を作ろうか迷っているときには一つのアイデアにもなる一品です。ちなみに日食の博多営業所のものは、ロースハムを使ったシンプルなものだったそうですよ。