なめこ先生の我ら食べ鉄道中記

西九州新幹線とふたつ星4047に乗ってきた翌週、敢えて福岡に残り再度の行軍に出ていきました。理由はSL人吉乗車。再来年の3月に引退をすることが公式に発表されたため、早めに乗ってきた記録です。列車をけん引している58654機は、1922年に製造されてから今年で丁度100年になる老兵で、100年に亘って鉄路を走ること自体、世界的に稀有なことであるのです。そのメモリアルな列車に乗れたことは本当にラッキーでした。来年以降は引退が目前に迫っていることから、指定券の確保がより困難になることが予想されるので、乗車記を通して1人でも多くの方にSLに乗って頂くきっかけになればと思っています。乗車記は3回ほどに分けて綴っていきます。



本来のSL人吉は熊本～人吉間を球磨川流域に沿ってのんびりと走るD&S列車ですが、肥薩線の豪雨被害で長期運休が続いていることから、引退は人吉では迎えられないことがほぼ確定しています。管理人は7年前に一度乗車していて、これが2回目なのですが、乗車当日はみんなの九州きっぷの使える週末であったことから、家族連れが多く満席でした。写真は、一回目に乗ったときの様子です。



現在のSL人吉は代替区間である鳥栖～熊本間を中心に運行しています。鳥栖駅の連絡通路には、ロゴが書かれた駅名版が新たに作られています。



入線時の様子。煙については住宅地の多い沿線であることから、肥薩線のように煙全開とはいかず、控えめに出していました。SLは今も昔も人気が高く、撮影をする人で鳥栖駅は賑わっていました。駅の隣にはサガン鳥栖のホームスタジアムがありますが、SLの運行日にJリーグの試合と重なったときには、アウェーのサポーターもSLを撮るほどごった返します。



側面の行先板です。これが見られるのもあと1年ちょっととなりました。SL鬼滅の刃が運行されたときには、今以上に駅や沿線が大変な盛り上がりを見せていたので、引退までのカウントダウンに差しかかかったときには、さらに盛り上がることになっていくでしょうね。



1号車の展望ラウンジです。戦前の展望車のレイアウトに倣っているため、のんびりと寛げます。ただ、後ろに座ってもディーゼル機関車とのプッシュプルになっているので、どちらの展望車に行っても機関車の頭で前が見られないのが難点です。ディーゼルの力を借りて何とか運行をしている状態で、８６単独で運行するのはしんどくなっています。



車内はボックスシートが基本で、背もたれに肉厚がありゆったりとしています。嘗ての英国のプルマン客車を思い立たせるシートです。真ん中に中型の固定式テーブルがあるので、食事やおやつも摂れます。

2回目は車内の続きと沿線の様子、3回目に旅のtipsを入れていく予定にしています。