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カテゴリ:定期列車
乗車記の2回目は車内のサービスについてです。ここで、グランクラスのソフト面とハード面のサービス内容について整理しましょう。グランクラスは旧国鉄の3等級制(イロハ)に当てはめると、1等車の「イ」に相当します。つまり、鉄道版ファーストクラスとも言えるグレードなのです。 1等車として車内外で受けられるサービスですが、普通車やグリーン車以上の破格のものを受けることができます。主なものとしては以下になります。ただし、シートサービスのみの場合は、食事やウェルカムセットの提供、アメニティがスリッパ、ブランケットのみになるなど、簡略化されます。 1、シートピッチの拡大 1160mm→1300mm(標準的なグリーン車を基準) 2、シートグレード 通常のリクライニングシート→シェル型リクライニングシート 3、シート列数 4列→3列(新幹線のグリーン車を基準) 4、シート幅の拡大 5、フリーWifiが使用可能 6、専属のアテンダントが乗務 7、アメニティ有(ブランケットは貸出、スリッパ、靴ベラは持ち帰りが可能) 8、ウェルカムセットの提供(トートバッグ、ミネラルウォーター、おしぼり) 9、おつまみの提供(季節ごとに変更あり) 10、メニュー表の提供 11、ダイニングテーブルとカクテルテーブルを搭載(グリーン車は背面の大型テーブルと引き出しテーブルあり) 12、アルコールが飲み放題(ビール、赤ワイン、白ワイン、日本酒、コニャック、ノンアルコールスパークリングワイン) 13、ホットドリンクが飲み放題(日本茶、コーヒー、ハーブティー) 14、ソフトドリンクが飲み放題(りんごジュース、黒烏龍茶、コーヒー、ミネラルウォーター、スパークリングウォーター) 15、リフレッシュメント提供(和食か洋食のどちらか1品) 16、パウンドケーキのサービス(季節のお菓子になる場合もあり) 17、グランクラスオリジナルグラスの購入が可能 18、新聞と時刻表の無料貸し出し 19、東京駅のビューゴールドラウンジが利用可能(東京発で乗車の90分前から) 書き出してみたら、普通車やグリーン車のサービスよりも桁違いのものです。また、登場当初は、 1、アテンダントが2名乗務 2、アルコールにウイスキーやシードル、梅酒があった点 3、ハーブティーのポットでの提供 4、和軽食もしくは洋軽食の提供 5、アメニティのアイマスク提供 といったように、今のサービスよりも内容が充実していました。それでは写真で振り返ります。 乗車後はすぐにアテンダントさんがウェルカムセットとメニューを持ってきてくれます。メニュー表は従来は飲み物の説明を入れたサービスメニューと合わせて2枚ありましたが、ダイヤ改正(?)からは、1枚にまとめられています。 ウェルカムセットの中身です。トートバッグとおしぼり、ミネラルウォーターはそのままですが、おつまみが塩ちょこから米沢牛入りさらみに変わりました。ビールや洋酒に合う王道のおつまみに内容がアップデートされています。 パウンドケーキは飲み物を頼んだときに一緒に持ってきてくれます。パウンドケーキも季節毎に内容が変わり、夏メニューでは杏からりんごになっています。茶菓子は以前は、パウンドケーキ以外のものが季節によっては出されていたことがありました。期間限定で萩の月が提供されていたのはその例です。ハーブティーはホットドリンクのグラスで提供されます。手間はかかりますが、The Rail Kitchen Chikugoのように、カモミールやレモングラスなど複数の種類の中から選ぶようにできるといいですね。 E7系、W7系のシートボタンは、東北新幹線のレカロのシートとは表示や操作性が異なりますが、基本的な機構は共通しています。コールボタンも共通で、アテンダントさんを呼ぶときは「呼出し」ボタンを押すとLEDが点灯して任意のタイミングで来てくれます。 そしてもう一つ。グランクラスの搭乗客限定で車内で実際に使われているオリジナルグラスを買うことができます。車内販売の一つとして考えてもらえるとよいでしょう。 グラスはコーヒーやハーブティーなどのホットドリンクで使われるAセット、ワインと日本酒用のBセット、AとBが1つずつ入ったCセットの3種類で、価格はいずれも3500円です。来客時のおもてなしとして、非常に使える実用品です。また、結婚式の引出物にも使うことができます。 次回の3回目は食事に特化し、サービス低下の議論について改めて考えていきましょう。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2023.08.26 12:43:41
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