カテゴリ:混沌・思考
世界の穀物の2/3が先進国の家畜のえさになっている。 それは、先進国が家畜を食べるため。 自分たちの食を満たすために、発展途上国ではその穀物が不足している。消費の第一位がアメリカ、日本も上位に位置する。そんな中で、世界の穀物の生産量が3年連続で需要量を下回る見通しの記事を見た。 世界の各地で、異常な高温や、それによる悪影響、また水不足で 需要量を下回る見通しとなるなど、収穫量に低下傾向がみられるとの報告書を米国のシンクタンク、 アースポリシー研究所発表したらしい。 「地球温暖化や過剰な地下水のくみ上げによる水不足で、このままでは近い将来、世界の食料不足が深刻化する」と警告。 ヨハネスブルクでの「持続可能な開発に関する世界首脳会議(環境・開発サミット)」に向けて 「途上国の人口問題や、地球温暖化問題に対する取り組みの強化を決めることが必要だ」と言っている。 日本人を含めた世界の先進国は自分たちの欲のために、知らない間に発展途上国の人の命を奪っていることに気づいていない。 備蓄があるらしいので、にわかに穀物が不足する懸念はないらしいが、 3年間でその不足分を補ってしまっては備蓄も減る一方。 計算では、米や麦、トウモロコシの備蓄量はいずれも過去18~40年間で最低レベル。 日本は食品ばかりか、生きていくほとんどのものを輸入に頼っている。 例を挙げれば、米、関税があるために外国の米は全く見ないように思えるが、実のところ、この関税がなければ、 外国産の米は今の1/5の価格。それだけ日本政府は高いお金を払って、農家に回している。それでも、 世界水準から見れば米は高価なのが日本。 水と緑の豊かな国である日本でも、ペットボトルに入ったミネラルウォーターが売れている。 「現在のような水資源の浪費を続けながら、世界の農業が今後予想される人口増加に対応できるだけの生産量の増加を、 実現できる可能性は少ない」と警告しているのは、先に出した世界首脳会議での事。 地球の人口は推定で約83億人。 人口増の多くが、食糧不足の深刻な貧しい途上国で起こるため、 2030年には依然として約4億4000万人が食糧不足に悩むことになる。 今後の地球が今のままなら、農地や利用可能な水資源が減少して、さらに、 地球温暖化の影響などによって、食糧を入手できる人と、入手困難な人との格差が拡大する懸念がある、 つまり、貧富の差が先進国、発展途上国で激しくなり、 先進国においても今以上に貧富の差が明確になっていくと思われる。 食べていくための農地開発が森林破壊を起こし、地球の温暖化を促進する。 また、漁業資源の乱獲なども、生きていくために深刻化する可能性がある。 気候温暖化によって、アフリカの平均気温が20世紀中に約0.7度上昇したらしい。 たった、0.7度と思うかも知れない。けど、それによって 砂漠化や海面の上昇、異常気象が増えてきている。それは今後もさらにひどくなる。 悪循環が人々の生活を脅かしている。 アフリカは人口の70%が農業にかかわっており、輸出の40%を農産物が占めている。 地球の天然資源によって生きている人たちが、温暖化の影響で、さらに生活を脅かされている。 もちろん、人間以外の生態系も徐々に失われつつある。 アフリカは焼き畑農法が主体のためサバンナ(草原)地帯の1/3が毎年焼失しており、 再生はするものの温暖化につながっている上、生物種の損失を招いている。 悪循環を断ち切るのは、先進国の発展途上国への援助だけではダメ。 自分たちの欲を抑える必要もあるのに、それがわからない地球は滅びてしまう運命にあるのか? 人間が滅びるのか。 生物はすべてアポトーシスの運命をたどるのか。考えてしまった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2006.05.16 09:42:13
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