カテゴリ:混沌・思考
営業の世界には「ラポールをとる」という表現がある。それは看護の世界でも同じこと。 「ラポール」は心理用語で、人と人が親密な信頼関係にあること。つまり、「ラポールをとる」とは営業の世界で、顧客との信頼関係を構築することにあたる。看護師でも同様に患者に信頼されないよりも、信頼された方がいいに決まっている。 でも、治して頂く。という心理的な弱者である患者に対して、看護師は上からモノを言う関係になりやすいことを理解していない事が多い。 病院の患者は、医者を信頼しているからこそ、自分の症状を正直に話す。だからこそ医者も、的確な治療を施せる。 看護婦に正直に話さないのは、話せない状況か忙しさにかまけているからだと思われる。信頼されていれば、何とか話して解決してもらいたいと思ってくれるはず。状況を把握した上で的確なアプローチができ、それを解決することが出来るはず。 ただ、病気が短期間で治癒するものではないため、長期間、信頼関係を保持したまま治療に当れる状況を作るように働きかけるのも看護婦の仕事のひとつと思っている。 では、どうすれば信頼関係を築けるか。勘違いではなく、本当の信頼関係を築かなければならない。 患者が病気に対してどのように考えているか、看護婦が患者のことをどう看ているか。それによって患者は看護婦に話すことと話さない事を選別している気がする。本音を出さない、差し障りのない言葉しか言わない、そんな看護婦に誰が自分の悩みを話したいと思うのか。正直な考えや気持ちを患者に伝えることから信頼関係を築く一歩になると認識しないといけないと思う。 もちろん、弱者である患者であるから、言葉使いに気をつけることは言うまでもない。患者に心を開いてもらいたいと思うのだったら、まずは自分の本音を示さないとラポールは取れない。 考えてもらいたい。 車を買うとき 家を買うとき 人生の中で大きな買い物をするとき、その性能や環境や色々な事を考えると、大差がないと思える。契約のきっかけは営業マンが信頼できるか否かではないか。そうおもったら、自分の身体に起こっている病気を治すため、精一杯戦ってもらうためにも、信頼関係を築いていくことは必要不可欠なこと。 遊んで笑っているだけの看護婦もラポールを取ることを考えていたりする(笑) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2006.05.31 22:35:25
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