オムライス事件
ある田舎にオムライス専門の店があったソースはケチャップとデミグラスについで新しくカレーソースがあったN氏はケチャップソースを好んでケチャップソースの普通の量を頼んだが黄色いオムライスが見えなくなるほどかけてあるので唖然としたこれはおそらくデミグラスソースにならっての量なのだろうと納得したが、次回からは量を変えてもらおうと決めたその決心はお店側にひと手間かかる(たいしたことじゃないだろう!)ことであるとは一切考えなかったN氏は障害者と見て取れるつかまり歩きをしている(自力で歩けないからな)なのでどこへ行っても優遇され手を伸ばされる。大きなお世話だと思うことがままあるがかえってそれはN氏を超マイペース所謂『俺様がそこを通るんだどきやがれ当たり前だろうがー!』という傲慢が許される人物であるとの誤解が生まれていた。それゆえ、ソースの量をその半分に又その半分の半分にしてとの注文を品物を取りに行く家人仲間に頼んでいた。家人仲間はその注文の厚かましさを素直に受け取る店員に心苦しく思っていた。そんな注文はやめてくれとN氏に懇願するがN氏は聞き入れなかった。N氏には障害者は特別扱いするのが当たり前であって嫌な顔をするのは非常識だから自分が邪険に扱われるはずがないと確信していた。がっN氏はトマトソースがいつもより多くかけてあるオムライスを食べたかった、4分の1はあまりにも少なくかんじたからだった。だから2分の1に戻してしてくれるようまた家人に行ってもらった。ところが悲しくも4分の1の半分だった。N氏はしかたなく冷蔵庫のケチャップを足したが、オムライス専門店のソースは手作りのようでとても玉ねぎの味がして美味しいことを知った。なにかの間違いだろうからと次回は通常の半分つまり望みのソース2分の1ということを強く言ってもらおうと決めた。翌々週、その通りに注文したが前と全く同じだった。翌々週、同じ。つづく。