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7月に一目ぼれしてしまった楽器。
スピネットです。 目白にあるあるギタルラ社で中古のものを購入。 30万円弱とお手ごろです。 スピネットを一口に言うと、チェンバロの普及版と言ったところでしょうか。 これを買うまでは、ピアノと親類みたいなものと思っていましたが、 どちらかと言うとリュートに近い楽器です。 鍵盤は55鍵あり、バッハや初期のモーツアルトはこれで充分だそうです。 調律はチューニングメーターを使って自分でやります。A=440でも良いのですが、 習っている先生の調律がヴァロティという調律なのでA=415と、ピアノと全く違いま す。 ピアノをやっている音感の良い人にはちょっと弾いていて気持ち悪いかも。 古典調律にはいくつも種類がありミーントーンやケルナー、ヤングなど...いろいろ あるそうです。どういう決まりか知りませんがとりあえず機械で調律します。 弾き方も全くと言って良いほど違います。 腕を使わない指先だけでの表現。 レガートしない。デタッシュは、弦楽器特有の奏法でしょうかね? 以前読んだベートーベンの子供用伝記で、ベートーベンのモーツアルトの演奏につい てこんなことが書いてありました。 「大変うまい演奏だが、音がプツプツと切れるような弾き方」 なるほど。チェンバロのような楽器を弾いていたらピアノの演奏もそのようになるか もしれませんね。 バロック音楽と言うと、平均律のようにきっちりしているような気がします。 私も実際そう思っていました。 ただ、バッハの平均律は、翻訳のミス?らしく実際は平均律では演奏されていなかっ たそうです。ウェルテンパードの訳をそうしてしまったとのことでした。 実際、バロックの楽譜は、ロマン派以降の楽譜のように、細かい指示が書いていませ ん。私のチェンバロの先生とお話した時に、「ベートーベンはメトロノームの開発に 協力して一儲けしようとしようとしたことがあるらしい」と私が言うと、 「つまらないものを作って」と言うようなことを言っていました。 音楽は、人間の鼓動にあわせて作ってあるから機械や型にきっちりはめることないと 言うのが先生の持論。 確かに、緊張して鼓動が早くなると演奏も早くなるなし。 バロックと言う言葉には、不完全と言う意味もあるそうで不ぞろいな?だったっけ な... 楽譜に書いていないことを自分で考えたり表現するのが奥深いところのようだ。 シンプルな音だからこそ自己表現が重要。 他人がどう思っているかなんて良いんですよ。自分がよければ。 チェンバロの調律師さんも言ってました。 楽譜って言うのは、小説などの本と同じで、そこに書いてあるものがすべてだけれ ど、 弾く人、朗読する人の声色や抑揚でいろいろな表現の仕方があるって... 一つ一つの音を大事にする事を改めて考えさせられる。 いろいろな楽器に触れてみるのも良いものだと改めて思いました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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