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カテゴリ:思いやり
久し振りに感動的な映画をみました。
昨日のフジテレビ午後9時からの「それでもボクはやってない」。 周防正行監督の痴漢冤罪事件を取り扱った映画ですが、ご覧になった方も大勢いたと思います。迫真の演技と深刻な社会問題を緻密なシナリオで描く周防監督ならではの演出でした。 この映画は、痴漢に間違われた1人の若い青年の無罪を訴える裁判を克明にえがき、日本の裁判制度の問題点を明らかにしようとしたものです。 中学生の被害者に告訴された青年は、刑事の嘘の調書や最初に接見した弁護士の裁判の長期化、勝訴率の低さなどの忠告にも圧せず、裁判に持ち込む。記憶の曖昧さや物証のない事件は、検察官や裁判長への審理など、私たちの知らない刑事事件の恐るべき実態をあばいてくれます。無実の被告を有罪に陥れるようなことをしてはならない、という正義感にあふれる弁護士の活躍によって、探し求めていた目撃者の証言もえられ、無罪は確定的と思われました。 ところが最後は懲役3ヶ月の逆転判決。どうして?あれほど無罪を訴えてきたのに。被告席にボーっとたたずむ被告人。見ている私も、思いもよらない結末に愕然でした。 「それでもボクはやってない」 途中交代したとはいえ、無実の人を犯人に仕立て上げた裁判長の判決。1年にわたる公判の結末がこれなのか。 周防監督が3年にわたる取材で、秘められた裁判官制度の問題点が明らかになりました。日本の裁判事情に一石を投じる結末でもあります。 司法裁判の改革の一環として、来年5月には裁判員制度が導入されます。この制度が実施されることで、私たちも裁判に参加することになります。裁判という社会的問題に、関心を強く持っていきたいものです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
March 4, 2008 07:43:58 PM
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