平城京(奈良県)への遷都から2010年で1300周年を迎える平城遷都1300年を記念したマスコットキャラクター「せんとくん」が話題をさらっています。せんとくんは東京芸術大大学院教授で彫刻家の籔内佐斗司さんが描いた童子に鹿の角を生やしたキャラクターで、500万円の著作権で譲渡を受けたものだそうです。キャラクターの愛称が「せんとくん」。
ところが市民から「可愛くない」、童子が仏に見えることから「仏を侮辱している」、さらに周辺の寺院の僧侶らからは「仏をちゃかしたようなキャラクターに嫌悪を覚える」などの批判的意見が殺到。選考過程の不透明さや地方博のマスコットキャラとしては割高な費用にも向けられているようです。一方で協会側や奈良県知事は、マスコットを変更する予定はないとしております。
可愛くないと批判されながらも、大阪府立大経済学部の荒木長照教授らの調査によると「せんとくん」の宣伝効果は約15億円に達しているそうです。調べによるとNHKや民放キー局の番組で取り上げられ、広告料にすると14億6959万167円、新聞の全国紙記事で1333万1019円になるとはじかれたのです。(4月19日読売新聞より)
せんとくんの制作経費は1018万円ということだから、その効果は137倍ということになるんですかね。協会の広報担当は「期待以上の効果」と苦笑しているとか。知事や協会の思惑通りに事が運んでるようですね。
マスコットイメージの好き嫌いは人それぞれの受け取り方によるんでしょうが、キャラクター1つでこんなに宣伝効果があるんですね。それだけ大勢の方々の目に触れ、印象に残っているのでしょう。2010年までの経済効果は、100億円もあるんでしょうかね。
ちなみに昭和44年に発売された、北斗七星という意味のセブンスター。センスの良さをイメージづけられたそのデザイン料が4,200ドル(150万円)と、当時話題となりました。40年前のことで金額的には比較できませんが、奈良県のせんとくんは、地方の記念事業として超破格値のような気もしますね。