聖地チベット ポタラ宮と天空の至宝
今日はクリスマスイブですが、そんな日にチベット密教 をほいほい見に行く私って いったい? ・・上野の森の美術館へ行ってきました。天空の地チベットは遠い所、地図をみてもどこにあるのかよくわかない。仏像の姿と形。日本のと似ている点もありますが、色はそれほど綺麗でもなく最初の方は 仏像だらけで なんだか飽きてきそうだな~と思っていた。それが理解できないわりに、極端な感じに驚くやらで不思議な世界に入っていった。手が多すぎる千手観音。11個ある顔。なんで11個?三個ずつ横に並べて 余ったのを上に2個乗せちゃったわけですかね。何か意味があるのかもしれないけど、ないのかもしれない。それは不気味だし、面白かったり、怖いのか笑わせてるのかただの仏像じゃ 誰も気にとめないんでしょうから、極端にしなきゃ ここの国の人は通じないのでしょう?驚かされた立像は・・・「ダーキニー立像」と「父母仏立像」です。3つの眼を持つダーキニーは、口をあけて尖った牙を見せ、髑髏付きの五面宝冠や豪華な装飾品を身につける。ドクロ36個を連ねた首飾りをしており、足元には煩悩や世の悪などを象徴する人間が踏みしだかれています。左足を少し曲げて体重を支え、上半身を少しひねりながら左前方を見上げる展右勢(てんうせい)とよばれる姿で、身体の後方に伸ばした右手はカルトリ刀を、顔の前に挙げた左手はカパーラを持っている女性尊です。わが国では荼枳尼天(だきにてん)として知られています。この女尊の腰のひねり方、ウエストのくびれについ 目がとまります。悟りが拓けなかった修行僧を叱咤激励するのか、首からかけているのは36個のしゃれこうべ…。「悟りを開いてごらん」って嘲笑っている感じもする。カーラチャクラ父母仏立像後期密教において、チャクラサンヴァラ、ヘーヴァジュラ、ヴァジュラバイラヴァ、カーラチャクラなどのへールカと呼ばれる忿怒尊(ふんぬそん)が登場します。これらの仏たちは多くの顔と腕を持ち、明妃と交わり、しかも人々を恐れさせるような外見をしています。4つの顔にはそれぞれ3つの眼があり、24本の腕には金剛杵、鈴、斧、弓、矢、索などが見られ、明妃ヴィッシュヴァマーターを抱いた姿にあらわされます。この仏の名前が、サンスクリット語で時間(カーラ)と輪(チャクラ)を意味することからわかるように、時間の流れを象徴する尊格です。こうした父母仏の姿は一般には見せるものではないとされているため、通常は錦の衣をまとっています父母仏立像がいくつかありましたが、結構グロテスクです。恥ずかしいものがあります。合体すると”悟り”が開けるそうですから、で、それは男性しか出来ないんだそうです。美しく微笑む仏像は ふたつくらいしかありませんでした。それがとても新鮮で美しくまともに見えた。遠いチベットが身近になったような一日でございました。チベット密教の特色インドを中心としたアジアの仏教文化圏のなかでも、護摩行などの密教儀礼を実践しているのはチベットと日本しかない。21世紀の今もチベットと日本には生活に根ざした密教が息づいている。密教の思想は、インドにおいて体系立てられ、発展し、日本の密教は、6-7世紀頃にインドから中国に伝わった。9世紀に空海・最澄らによって伝えられたもので「中期密教」と呼ばれ、『大日経』に説かれる胎蔵マンダラと『金剛頂経』に概略が説かれる金剛界マンダラを重視しました。対して、チベットの密教は、8世紀以降にインドからチベットに伝わり、教義が整理されたもので、「後期密教」と呼ばれ、瑜伽(ゆが)タントラ、無上瑜伽(むじょうゆが)タントラと呼ばれる密教経典が流行しました。その本尊の多くは、多面多臂で恐ろしい形相をしており、配偶女尊と抱き合う忿怒歓喜仏の姿が多くとられています。