|
テーマ:☆詩を書きましょう☆(8465)
カテゴリ:眼鏡のある風景
テーマ≪メガネな夏、日本の夏≫
レースのカーテンの内側で キミは 緑色の葡萄を 太陽に透かしながら うっとりと 見ている カーテンが揺れるたびに キミは目を細める その白い指から それはまるで するすると 蔓を伸ばして キミを緑のロープで 縛ってしまいそうだよ 指の隙間から 零れ落ちたひとつぶが 床に落ちて 弾んだら ピアノの音色で「ソ」の音がした 上を向いて 房に付いたままの葡萄の粒を キミは 舌で遊んで 歯を立てる 真珠のような 白い歯が小さく覗いて 葡萄の肌を 極みまで張り詰めさせる 剥いたばかりの 桃の果実のような その頬に Kissしようと 近づいたボクのメガネのレンズに 迸った 緑の葡萄の断末魔 その声は ボクの理性の リセットボタンを押した 夏の午後 歯を立てられて かすかな叫び声を上げる 真夏の果実 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2006.10.10 22:31:25
コメント(0) | コメントを書く |