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テーマ:そらのごきげん(271)
カテゴリ:天のご機嫌
誰が告げる あの声を 誰に告げる あの声を 見上げた空に 向けたほほを 撫でてゆく 一陣の風 小さな旋風を 作って 同じ形の 私の髪を 揺らして遊び 通り過ぎる 桔梗 苅萱 女郎花 どこからか 香をたく香り 彼の岸から 戻る者 帰る者 そして逝く者 想いを胸に 静かに過ぎる 盂蘭盆会 もう一陣風が吹いて 秋の第一声を 耳元に それはそれは静かに伝える 揺れる 鬼灯の色の 朱(あけ)の色の空に 鬼灯坊主の朱色の太陽 また来年の再会を胸に 送り火に送られる たくさんの 心たち 涼やかな風が 運ぶ魂 安らかなれと 願い火をたく 今 送る私もいつか 香の煙に 送られる者 現世(うつしみ)の生業 消えゆくは空蝉(うつせみ) 暮れ行く 空を見上げ また来年 この世界にいるならば また迎え そして見送ろう 風が 秋の 声を伝える日に お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2006.10.15 13:08:37
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