そらのごきげん（想天流転)

一人ではいられない
淋しがり屋が
集まってゆれている

空からの雨も
みんなで居れば平気
だけど一人なら
淋しくて震えてしまう
こわれそうなくらい
はかなく　よわく
かわいいものたち


ひとりでぽつん
寄りかかるものが
なにもない
冬の向日葵

だいじょうぶ
あなたなら一人でも
立っていられる
そう言われて

そうね　そうかもね
そう言いたげに
空を見上げる

ほんとうは
誰かのそばにいたくても
「私は大丈夫」
それしか言葉を知らない
強がり　ひとつ

言えない言葉
そっと隠して
季節はずれの
冬の向日葵が

また
空を見上げる

かわいい者たちと違う
姿や育ちを
嘆くでもなく
私は私と
空を見上げる