雨 降ってきたねぇ
ほんと 降ってるねぇ
雨の空港
飛行機が通るちょうど真下
飛び立つ音に
時々言葉をかき消されながら
雨が止んだら
外に出て写真をとってみたり
また降り出したら
ぱたぱたと
車に戻って
小さな泡
踊る飲み物を君が
キャップをひねってあけて
喉を鳴らして一口
香ばしい香りに
シロップとミルクを加えた
ほろ苦い飲み物を私が
時間をかけて一口
そんなことを子供のように
嬉々として
繰りかえす喜び
別段何でもないことを
普通にできることについて
幸せだと感じながら
意味もないことの方が
本当はたくさんの意味があって
つまらないことこそ
本当は大切だったりする
なにもないことの幸せの上
車のルーフに
雨音がはちはちと踊って
君にもたれたら
私の心にも
君と言う雨