カテゴリ:日々のつぶやき
帰省最後の朝食を食べている時に母が、
祖母の持っていた糸を持って行く?と聞いてきた。 祖母は生前、買い物依存症の典型だった。 服でも何でも欲しいままにどんどん物を買うのだが、使うわけではない。 買ったら満足して、以前から持っているものを使う。 なので自室は足の踏み場もないほど物に溢れていた。 「私は昔の生まれだから、捨てられない性分でね。」 捨てられないなら買わなきゃいいのに。と常々思っていたが、 その辺の心理は依存症の人でないとわからないかもしれない。 当時まだ幼かった長男にもその印象は強烈だったのだろう。 子ども用のビニールテントの中にぬいぐるみをぶちまけ 「ひいばばの部屋」遊びをしていたこともある。 母は祖母とは違った物持ちの良さがあるので、 祖母の荷物を全て捨ててしまうことはなく、使えそうな物だけは残していた。 そんなわけで手付かずの糸巻きやら手縫い糸やらもごろごろしていた。 状態はきれいだし、有難く頂戴することにした。 中にリリアンがあった。おばあちゃん、これで何が作りたかったのだろう。 ・・・。ていうか、買いたかっただけね、きっと。 自宅に子ども向けのリリアン編みの道具があったのを思い出した。 糸巻きに巻いてあるので相当な長さがある。作り応えありそうだ。 そういえば、私が娘の頃にはリリアンで遊んでたはず。 これは娘にやらせてみよう、と思い持ち帰った。 娘は予想通りやりたがり、説明したら編み始めた。 しばらくは楽しそうにしていたのだが、 「あー、これいつまでやればいいの?」 「糸巻きから糸がなくなるまで。」 「途中でやめたらだめ?」 「短いの作ったって使い途がないよ。」 集中力が切れたせいか、途中で間違っていたりもする。 寝そべってだらりんとしながら溜息交じりになってきた。 そこに長男が、「風呂入るよ。」(また一緒に入ろうとしている)と言ったら いそいそとリリアンを放り出して、行ってしまった。 堪え性のない娘だこと。 そういえば片付け下手だった祖母だったけれど、 編み物とかミシンとか得意だったよなあ・・・。 母も昔はハンドメイダー(今はDIY派)。 娘は絶対、飽きっぽい夫似に決定。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
|