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テーマ:中国&台湾(3303)
カテゴリ:杭州・蘇州旅行記
蘇州の旅の続きです。
賑やかな観前街を歩いているうちに、あたりはすっかり暗くなってしまいました。 その観前街から臨頓路に出て、ホテルのある千将東路に向かって南に歩いていきます。 この臨頓路は、レストランなどのお店が多くて、とても賑やかです。 道沿いには蘇州らしい運河が流れ、しだれ柳の並木がライトアップされていて、とても良い雰囲気でした。 千将東路に出て、左に折れて歩いて行くと、やがてホテルが見えてきました。 でも、このまま部屋に戻るのも何だかもったいない気がして、もう少し夜の街を歩いてみることにしました。 ホテルの前の通りから、脇に入って平江路を歩いてみます。 ここは、蘇州らしいとても落ち着いた雰囲気で、運河の脇を通る細い小道がライトアップされていて、とても幻想的です。 ここをさらにまっすぐ行けば、さきほどリンタクに乗って通った通りです。 さて、蘇州の夜と言えば、思い出すのが「蘇州夜曲」と言う唄ですね。 ご存知の方もいるかと思いますが、この唄は昭和15年に大ヒットした名曲で、女優「李香蘭」こと山口淑子さんが、中国での映画の中で歌った曲です。 この唄の作詞は西条八十さん、作曲は服部良一さんで、当時日本でレコードの吹込みをしたのは、霧島昇さんと渡辺はま子さんでした。 所属するレコード会社の関係で、李香蘭(山口淑子)さんは、この唄のレコードを出すことが出来なかったのです。 この唄は、とても叙情的でメロディーが美しく、蘇州の夜のイメージにふさわしい、とても素敵な唄ですね。 その後も多くの歌手に歌われていますが、最近ではチャゲ&飛鳥の飛鳥涼、渡辺美里、平原綾香なども歌っています。 李香蘭については、最近、上戸彩が主演してドラマにもなりましたので、ご覧になった方も多いのではないかと思います。 その李香蘭についても、いろいろなエピソードがあるのですが、また別の機会に書いてみたいと思います。 ところで、その蘇州夜曲の歌詞の中に、「鐘が鳴ります、寒山寺」と言う部分がありますが、日本人にとって、蘇州で最も馴染み深い場所がこの寒山寺です。 寒山寺は、蘇州の西の郊外、虎丘のそばにあります。 私は、今回残念ながら立ち寄ることは出来ませんでしたが、蘇州を訪ねる日本人ならたいていは訪ねる名所ですね。 今でも大晦日には、ここを訪れて除夜の鐘を聞きながら、年越しをする日本人観光客も多いようですね。 寒山寺が日本で知られるようになったのは、唐の詩人である張継の「楓橋夜泊」の詩が、漢文の教科書に載っているからですが、その名前の由来は、唐の時代にこのお寺の住持を務めていた寒山と拾得から来ています。 その寒山寺で夜中に鐘をつく習慣は、その寒山の時に始まったと言われているようです。 さて、そんなことを考えながら、また来た道を戻っていきましょう。 しばらくすると大通りに出て、その向かい側には、白壁が美しい蘇州グロリアプラザホテルが見えてきました。 「蘇州夜曲」 西条八十作詩 / 服部良一作曲 君がみ胸に 抱かれて聞くは 夢の船唄 鳥の歌 水の蘇州の 花散る春を 惜しむか柳が すすり泣く 髪に飾ろうか 口づけしよか 君が手折りし 桃の花 涙ぐむような 朧の月に 鐘が鳴ります 寒山寺 「蘇州夜曲」 (小田和正さんの曲) 「李香蘭」公式サイト 「夜来香・蘇州夜曲」 (ドラマ李香蘭より) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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