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カテゴリ:音楽
「水の中のASIAへ」
ユーミンこと松任谷由実さんの数あるアルバムの中でも、私のお気に入りのひとつです。 1981年5月にリリースされたそのアルバムは、たった4曲しか入っていません。 水の中のASIAへ posted by (C)Nao 1.スラバヤ通りの妹へ 2.HONG KONG NIGHT SIGHT 3.大連慕情 4.わき役でいいから いずれも素敵な曲ですが、その中でも特に「スラバヤ通りの妹へ」が好きですね。 スラバヤは、インドネシアのジャワ島東部の都市。 かつての交易都市として、またオランダ植民地時代の痕跡を残す素敵な街なんだそうです。 スラバヤはまた、太平洋戦争の際に日本軍の拠点基地にもなっていたところですね。 まだ子供の頃ですが、旧日本海軍の軍艦模型に夢中になった時期があり、スラバヤという地名はその時に初めて耳にしました。 ところで曲のタイトルになっているスラバヤ通りは、同じインドネシアでもジャカルタにある通りの名前だそうです。 その通りは、オランダ統治時代の骨董品などを売るお店が集まる場所で、インドネシアの歴史を感じられるエリアなんだとか。 にぎわう市場、骨董品を売る通りを歩いていて出会った女の子、かつての戦争体験から日本人へ目を背ける老人、そしてオランダ統治時代の建物が取り壊され、高層ビルに変わってゆく街並み、、、そんな情景が目に浮かんでくるような曲ですよね。 ちなみに歌詞に出てくる「RASA SAYANG GEH ラサ サヤンゲ」は、インドネシアの言葉で「恋しい気持ち」という意味だそうです。 インドネシアのマルク諸島の中心、アンボンと言うところの方言で、この歌はスラバヤに住むアンボン人が故郷にいる恋人を思って歌った民謡とのことですが、今では子供の歌として歌われているのだそうです。 さて私自身は、東南アジアの中ではシンガポール、マレーシア、タイなどには行ったことがあるのですが、インドネシアは残念ながらまだ行ったことがありません。 いつか行ってみたいと思っているのですが、この歌詞のような情景はもう見られないんでしょうね。 ところでこのアルバムジャケットの写真ですが、ユーミンが着物を着て座っているのは、シンガポールのラッフルズ・ホテルです。 私も以前行ったことがありますが、アジアの南国らしい雰囲気で、このアルバムタイトルにぴったりですよね。 ラッフルズ・ホテル posted by (C)Nao このアルバムが出た1981年当時、アジア旅行はまだ今ほど気軽なものではなかった気がします。 私自身も、今でこそアジア各地へ出かけたりしていますが、当時はまだ国外へ出たこともなく、このアルバムを聴いて、未知のアジアの街に思いを馳せていた気がします。 アジア旅行がごく手軽になった今、こんな異国情緒のある素敵な曲もなくなってしまいました。 それだけに、今の時代に聴いても、新たな印象を受ける曲ですね。 他の曲も素敵なので、いつかまたご紹介できればと思います。 「スラバヤ通りの妹へ」 作詞・作曲 松任谷由実 妹みたいね15のあなた 髪を束ね前を歩いてく かごの鳩や不思議な果物に 埋もれそうな朝の市場 やせた年寄りは責めるように 私と日本に目をそむける でも ”RASA… RASA SAYANG GEH”そのつぎを教えてよ 少しの英語だけがあなたとの 架け橋なら淋しいから RASA SAYANG GEH 妹みたいね 小さなあなた けれどとてもしっかりしている 写真で見た波止場に着くころは あなたくらい陽に焼けそう オランダ造りの町もやがて 新しいビルに消されてゆく でも ”RASA…RASA SAYANG GEH” その歌が大好きよ RASA SAYANG RASA SAYANG GEH ラララ……… 関連日記:2008年3月5日 「シンガポール/ラッフルズ・ホテル」 関連日記:2009年1月10日 「雪景色の中で」 にほんブログ村 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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