一年を振り返って
私の暮らしぶりは、ハタからは、自分の意思を貫いて、意気揚々としているように見えたかもしれないが・・・。昨年8月に始まった夫との別居で、私は安全な生活を確保したつもりだった。ところが、ある日「いつまで俺にこんな生活をさせるつもりだ!」と鬼の形相で凄まれ、私のとんだ思い違いだったということに気づく。夫は、まったく私の心情を理解する気も、理解する能力もなかったのだ。そんな相手に、どこを、どうやって説明したらいいのか?大きな転機は「DV」という言葉に出会ったことだった。”そうか、私の苦しさは、精神的な暴力を受けていたからなんだ”しかし、私に精神的暴力を振るっている自覚も(記憶も)ない夫にそれを切り出したら、とんだ返り血を浴びてしまい、ますます精神的に追い込まれた。そんなとき、臨床心理士の本に書かれていた”そういう夫に対しては、妻も子供も過剰に反応しないこと”という一文に出会う。”もはやそれしかないのか・・・”と思うと、夫に対して健気にアカウンタビリティ(説明責任)を果たそうとしていた自分が情けなかったが、万策尽きた当時の私には福音だった。それから半年。過剰に反応しなくなった私に対して、夫は過剰防衛をしなくなっってきた。ただ、それが解決の一端になり得ているのか、嵐の前の静けさなのかは、今はわからない。この一年に限ったことではないが”人生は闘いだ”と痛感する。