うつ病のタネは皆持っている
医学的に見ると、うつ病の原因は「偏桃体が刺激されて過剰に分泌されるストレスホルモンの影響」というのが最近の常識らしい。で、なぜ”過剰に分泌される”のかというと、それは環境によるところが大きいらしい。人間が進化した過程で獲得した能力が、却ってストレスホルモンの分泌に貢献してしまっていることもわかってきたらしいが、そうは言っても、同じような環境にいてもうつ病になる人とならない人がいるのはなぜか?それは、うつ病を発症する前に、どれだけのストレスを蓄積してきたかに差があるのではと思う。その”差”とは、親の育て方子供をうつ病予備軍にする親というのは、自分の問題と向き合うことなく、無意識に子供をサンドバッグにして(たちの悪いことに、そういう親に自覚はない)、自分の不全感を解消して、その挙句「自分ほど子育てに熱心な親はいない」と思っている。詳しいことは、『モラルハラスメントの心理構造』(加藤諦三・著)に書いてある。生きづらさを抱えている人の多くは、親にいじめられて育った人だ。でも、その多くの人が、自分の親は、自分によくしてくれたと思っている。よくしてくれた・・・と、”思わされた”とも知らずに。