30年前のディズニーランド
初めてディズニーランドに行ったのは、高校を卒業した年の9月だった。なぜ憶えてるかというと、中学の同級生だった健太くんが車の免許を取ったというので、車で連れてってくれると言ったから。健太くんとは中学のバスケ部からの付き合いだったけど、付き合ったことはない、でも付き合ってるような付き合いの人だった。 「二学期が始まった最初の日曜日なら空いてるんじゃない?」 という我々の目論見は見事に的中。どれくらい空いてるかって、ここ20年くらいのディズニーランドしか知らない人には想像もできないのよ。人もまばらで、屋外ステージなんか「どこに座ろうか」というほど空いてる。そこにアメリカ人ダンサーたちが、思い切りアメリカンな踊りと歌で私たちを楽しませようとしてくれていて、思わずうるうる・・・(ヤバい、健太に気づかれたら恥ずかしい)こう思っているときに限って気づかれるのはコミックの中だけではないのよ、 「え、なに?泣いてんの ?へ~可愛いとこあんだね」 って、こんな雰囲気の二人がなぜ付き合うことにならなかったのか、今となっては人生三大ミステリー。