今日、皮膚科へ行きました。
以前書いたことがありますが、アトピーなのです。
月に一度、診察をうけて薬を出してもらっています。

そして今日、病院でガッツポーズを出したくなりました。
アトピーに勝った！と思いました。
聞きたかった言葉を、先生から聞けたのです。


私が皮膚科で薬をもらい始めて１５年になります。
途中妊娠中や産後は自分でがまんして薬は使わないで
いましたが、よくなったり悪くなったりの連続でした。

そして一番ひどかったのが去年の夏。
もうぞくぞくするほど痒みが出て、肌が何かに触れるのも
絶えられず、満足に眠れない状態でした。

お盆中、病院は休みだったので朝から半日ぐったりして
いると母から電話で「大病院はやってるから行きなさい」と。

ぎりぎり午前の受付に入れてもらい、泣きつくように先生に説明。


そのとき私が聞いたのは

「先生、治りますか？」

先生はあっさりと

「うん、治りますよ」


わりと若い先生ですが、これからまずどういう状態にもっていく
べきか、その間どんな薬を使うか、をきちんと説明してくれました。

きっと私が極限状態だったこともあって、もう必死でしたので
素直に薬を飲み、指示されたとおりに塗り薬を使いました。


次の日、うそみたいに体が楽でした。
普通の人はこんなに楽なの？というくらいに。


それまで私は飲み薬を飲むと眠くなるのであまり飲まなかったのと、
薬をもらいにいく病院が恐ろしく混んでいることから、痒いときだけ
つける、といった勝手な使い方になっていました。

それがまた症状を悪化させ、やっと病院にいく。
すると先生に怒られまた行きたくなくなる・・・という悪循環。



以前かよっていた皮膚科はいい先生ではありましたが、
あるとき私が「先生、ピアスしたいんですけど・・」と聞いたとき
「なーにいってんの。アナタがピアスなんてできるわけないでしょー」
と一笑されたのです。

やっぱりだめか・・・とがっかりしましたが、
「○○ができない体」といわれたようで、妙に悔しさが残りました。


で、今日。
前回の診察で「うん、もうほとんど普通の人とかわらないですね」
といわれて自信をつけていた私。今日の診察が終わって

「先生、ちょっと聞きたいんですけど・・・私ピアスできますか？」

「ん？できますよ」

先生にはその質問の答えの重要さがわからなかったと思うけど、
私の中では「勝ったどー！（濱口風）」　
仁王立ちで背中に波しぶきを受けてた気分です。


初めての診察で先生に聞いた「治りますか？」という質問。
思えば私、どの先生にも聞いていたと思うのです。
でも「うん、徐々にね、やっていきましょうね」とか、
ひどい先生は無言で次の人を手で招いたりも。

今の先生、「治ります」っていったんですよね。
アトピーって体質的なものだから治らないものって、患者本人も
長年どこかで思っているので、先生の言葉がすごく新鮮だったんです。
え、今治るって言った？と、予想に反する答え、っていうくらいに。


言葉って大きいなあって思いました。
また、それを信じて毎月途切れることなく通ったんです。
眠気の起きない新しい薬を飲んで、ステロイド薬もきちんと使いました。

今はもうほとんど薬は飲まないし、塗るのも「ちょっとあぶないな」
と自分の体でわかるときだけ。
あとは保湿剤でトラブルなしです。

信じられないです。わずか半年で。
アトピーって重い病気ではない気がして、本人も自分で
なんとかしようという面があるんですね。
でもその負担って、今からだが楽になってみるととてもあったと
思うのです。毎日小さなストレスを抱えているようなものだなあと。


前向きな言葉は何にも勝ると感じました。
特にお医者さんには前向きに言ってもらいたいところです。


常識ではありえないようなことも、信じていけるような気持ちに
なりました。以前の私の中では、アトピーを克服できると
思っていなかったのです。

私の中の小さな奇跡、だと感じています。