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テーマ:楽天写真館(355847)
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今年のネタは幸い訃報がらみではないが、 私の思い出の中では一種の‘訃報’とも言えなくない。 私は一度だけ林美雄と飲んだことがある。 続々・林美雄を忘れない~それは小林千絵ちゃんのお陰だった~ これを書いた時は具体的な店名を書かなかったが、 六本木、俳優座の側の‘一の鳥’という焼鳥屋だ。 今はもうその店が存在しないことが判った。 ‘跡地’で営業する店の青年によれば2年半ぐらい前に店を閉めたそうだ。 ‘うちらも似たようなことをやってるんでよろしく’ 愛想の良い青年は串刺しの仕込み作業をしながら明るくそう云った。 10数年振りの六本木はまさに盛者必衰を絵に描いたような感じだった。 その昔、私が贔屓にして携帯の電話帳に番号を登録していた店の大半が 無くなっていたり、オーナーが代わっていたりした。 軒を連ねるケバブ屋を目にすると‘オスマントルコ来襲’かと・・・(^。^) 人生の様々のオケージョンで、 ‘今日この場所でこの人と食事をしていることは一生忘れる筈が無い’ と確信したことが何度もあった。 ところが実際は時の経過とともにまるでテフラグを怠ったハードディスクのように、 呼び出しが遅くなり思い出せなくなる。 いや、単に断片化しただけなら何とか‘検索’で見つけることもできるが、 クラッシュして消滅した場合は修復不能だ。 そんな‘重要な場面’をど忘れではなく完璧な‘記憶喪失’に陥ることで、 相手を唖然とさせてしまうことがある。 ミドリブタとたった一度だけ飲んだシーンの記憶は殆ど劣化していない。 あの店のどの席に座り何を頼みどんな表情でどんな話をしたのか・・・。 今回、連れは違うが少なくとも私は同じ席に座り思い出に浸ろうと目論んでいたが、 その場所は無くなっていた。 失ったのはそれだけではない。 ‘一の鳥’の一押しメニューは個人的には断然‘さび焼き’だった。 慎重に超レアな焼きにとどめ、本わさをのっける。 鮮度の良さがあればこその一品だった。 昔ならそれなりの店に行けば遜色のない味を楽しめたが、レバ刺し禁止、 ユッケ規制以来、生肉に関して妙な‘防御的自主規制’マインドが生まれているようだ。 さび焼きはウェル・ダンになり、蕎麦屋のメニューからも ‘鳥わさ’が消える現象が起きている。 ミドリブタと2度目の飲みは彼の奢りで赤坂の餃子屋になる筈だったが、 それは実現しないままに終わった。 せめて店名ぐらい教えてもらっていれば、そこを訪ねて‘脳内’で一緒に飲むこともできた。 まあ彼のテイストから想像するに、店は小体で経営者は老夫婦か頑固爺。 餃子は水餃子が基本で焼き餃子は使用人が食べるものとか能書きを垂れそうだ。 20年近く経っているからもう存続していないような気もする。 自分に関わり合いがあり、実力もある店が無くなるのは淋しいが、 それはそれで良くも悪くも必要な新陳代謝だと思う。 若き日の私がホイチョイ・プロ風に言えば‘決める’レストランとして利用していた ‘LOS PLATOS(ロス・プラトス)’は‘消息不明’になったが、 スペイン料理屋やスパニッシュ・バルはかつて想像できないペースで増殖している。 まあミドリブタに代わるような存在は現出していないし、 当方もあの頃のような感受性は持ち合わせてないけどね・・・(^。^) 今の若者にもそれなりの‘ハヤシヨシオ的存在’がいればいいが、 実際はどうなのだろう。 林美雄を忘れない~あの夏の光と影は何処へ逝ってしまったの♪~ 続・林美雄を忘れない~愛はいつも束の間、今夜遠く旅立つ♪~ 続々・林美雄を忘れない~それは小林千絵ちゃんのお陰だった~ 又・林美雄を忘れない~あれから5年、命日には線香一本、花一輪~ 又々・林美雄を忘れない~年に一度はミドリブタの美声と懐かしさに酔う~ まだ・林美雄を忘れない~元気なミドリブタに会える映画2本「太陽を盗んだ男」「ザ・レイプ」~ まだまだ・林美雄を忘れない~‘帰り来ぬ青春’の真っ只中で遭った男~ も一つ・林美雄を忘れない~ようこそ野沢那智様、天国のパックインミュージックでは俺が1部であなたは2部~ なお・林美雄を忘れない~故・原田芳雄と健在・山崎ハコ~ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2013.07.13 19:14:53
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