あとどれくらい?
小さい頃から目の前にあっても手に出来なかったもの。たくさん我慢して数え切れないほど諦めた。手を出せば最後、息の根を止められるほど存在を否定された。それが日常だった。・・・・・過去形ぢゃないか。その日常が異常だと知ったのは大学のとき。・・・・・・隣にいた人が教えてくれた。それでも「幸せ」になりたくてひょんなことから巡り会えた宮様とのいくつかの約束を守った。諦めなければひーろーは傍にいるから怖がらなくていいって。色んな約束守ったのに。諦めずに生きたのに。・・・・・・・・傍にひーろーがいない。ひっきりなしにくる魔人や怪人共と戦い続けても一人。もう何のために戦っているのかすら解らなくなってきた。守りたかった笑顔も触れたかった前髪も感じたかった温もりもなく。今は灼熱地獄というか無間地獄に耐えるだけ。触れることも触れられることも痛みに感じる時間が増えてきた。立つことも座ることも寝そべることも痛い。湯呑みもカップも痛い。全身が焼付く。眠ることも出来ない。眠れないから今日が終わらない。・・・・・明日が明日ではない。ラファエルに会いたいと書いたけれど月読の下にゆけばよいのか。誰の名前を呼べば救われるのか。せめていつまでか判れば耐えることもできるかも。神様は耐え切れる試練しかお与えにならない・・・・らしい。必ず抜け道を用意してくださるそうだ。・・・・・でもその前にぱぶてすとが前提と読み取れるよう書かれてるし。奇跡が起きる前に薬で終わるか体力か気力が尽きてしまいそうぢゃ。普通に笑い合い普通に食べ普通に眠るなんて幸せを望むのが不幸の始まり?・・・・・・虚しい夢?欲しかったものを後どれくらい耐えれば諦めずに済むのぢゃろ。祝福されずに産まれた者は最期まで祝福を受けずに果てるのか?