「千年医師物語 ペルシアの彼方へ」をみて
「千年医師物語 ペルシアの彼方へ」2013年ドイツ映画、原題は”The Physician”です。原作は、ノア・ゴードンの同名ベストセラー小説の1作目です。5つの賞にノミネートされましたが、受賞はありません。アメリカではR指定、日本ではGです。千年医師物語 ペルシアの彼方へ [ トム・ペイン ]価格:4989円(税込、送料無料) (2020/8/15時点)楽天で購入あらすじ古代ローマで発展した医術は中世ヨーロッパでは忘れ去られ、病院どころか医師もおらず、旅周りの理髪師が怪しい治療を施すのみであったが、同じ頃世界の反対側では医療科学が繁栄を遂げておりました。1021年、イングランド王国。少年ロブ・コールは、鉱山で大人に混じり働き、日銭代わりに渡されるわずかばかりのパンの切れ端を持ち帰り、母と弟、妹と分けて食べます。母は自分はろくに食べずに子供たちに与えますが、食事中に脇腹を押え苦しみ始めます。母に触れた瞬間、不思議な感覚を覚えたロブ。ロブは、ちょうど町にやってきていた理髪師(ステラン・スカルスガルド)を慌てて起こして呼んで来ますが、母の側には死者への祈りを始めた神父が来ていて、理髪師に見てもらうことなく母は息を引き取ります。神父はすぐにロブの幼い妹と弟と他人に売り払い、めぼしいわずかばかりの家財を勝手に持ち去ります。一遍に家族も居場所も失ってしまったロブは、理髪師の馬車を追いかけ、追い払われても食いさがり、根負けした理髪師はロブを連れて旅周りを続けます。やがて成長したロブ(トム・ペイン)は理髪師の商売を大いに助ける存在になりました。抜き歯に来たある老人の体を押さえたロブは、亡くなる前の母に触れた時と同じ不思議な感覚に襲われます。あの老人は今日亡くなります、とこっそりいうロブの言葉に驚く理髪師。夜になり、老人が亡くなったとその家族がやってきて理髪師を攻め立てリンチし、理髪師を馬車に閉じ込め火を放ちます。逃げろと言われても逃げなかったロブは理髪師を救出し、火傷で両手先を失ってしまった理髪師の代わりに商売を引き受け始めます。瞳が曇りよく見えなくなって商売に支障をきたすようになった理髪師を、ユダヤ人なら治せると聞いたロブはユダヤ人街に連れて行きます。サラセン帝国のイスファハンで学んだハキム(医師)という男性に治療を頼んだところ、手術を経て理髪師の白内障の目は全快します。そのハキムの一家とすっかり親しくなったロブは、是非自分もハキムになりたい、イスファハンに行って、世界最高の医師イブン・シーナ(ベン・キングズレー)に師事したいと考えるようになり、理髪師に別れを告げ、遠くペルシアの地を目指して旅立ち…。私の感想【中古】 ペルシアの彼方へ(上) 千年医師物語1 角川文庫千年医師物語1/ノア・ゴードン(著者),竹内さなみ(訳者) 【中古】afb価格:550円(税込、送料別) (2020/8/15時点)楽天で購入舞台は、ヨーロッパから中東、ペルシアまでと広がり、あまりに壮大な物語で圧倒されました。w( ̄▽ ̄;)w未開なヨーロッパとは対照的に、洗練された文明社会のペルシアで、イブン・シーナが教鞭を取るマドラサでは世界各地から裕福な留学生を迎え入れておりました。イブン・シーナ自身に特別に入学を許されたロブは、程なく頭角を現しイブン・シーナばかりか、シャー(王)の信頼も受けるようになります。キリスト教徒と分かるとイスラム圏では殺されるかもしれないからユダヤ教徒の振りをするよう忠告をされていたロブは、エッサイと名乗りユダヤ教徒を演じ続けます。苦楽を共にし気心が知れたはずの同級生にも誰にも、実はユダヤ教徒ではないとは絶対にさらけ出せないし、悟られてはならない緊張感を抱え続けたり、禁断の行為に及ぶなど、ロブは地道な苦労をしてるかと思いきや、結構大胆不敵なことをやってのけておりました。人生を諦めない、何が何でも食らいついて人生を切り開いていく様に、勇気をもらいました。 (*TーT)b 何度も言ってると思いますけど、(ガンジーはもとよりマオリ族やら実在の中東の賢者、はては宇宙人まで)ベン・キングズレーは為りきれるんですよね。やっぱりスゴイわ。☆☆☆☆☆【中古】 ペルシアの彼方へ(下) 千年医師物語1 角川文庫千年医師物語1/ノア・ゴードン(著者),竹内さなみ(訳者) 【中古】afb価格:200円(税込、送料別) (2020/8/15時点)楽天で購入