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July 26, 2009
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カテゴリ:書評
クエスト黒崎店にて衝動買いした講談社文庫の最新刊。


永遠の0

一見すると本格ミステリーのようなタイトルだが、
本書はちょっと違う。

謎解きはあるにはあるが、
その謎は、60年以上昔、第2次世界大戦終結直前に
特攻兵士として亡くなった主人公の祖父のことだ。

主人公は祖母が亡くなった時に、
今目の前にいる祖父が本当の祖父でなく、
本当の祖父当の昔に亡くなったことを知る。

あることをきっかけに、
主人公は26歳で早逝した祖父の足跡を辿るため、
当時祖父と接したとされる人たちに、
インタビューをしてまわる。

本書の大部分はインタビューの内容なので、
タッチとしては浅田次郎の
「壬生義士伝」に非常に近い。

日中戦争から生え抜きの飛行機乗りでありながら、
何よりも『家族のために生きて帰ること』を
優先していたはずの祖父は、
何故に戦争終了直前になって、
特攻機で命を落としていったのか。

それが本書の一番の謎なのだが、

関係者のインタビューは、
切ない話が多かった。

太平洋戦争開戦当時は、世界最高性能を
誇っていたはずのゼロ戦が、
いつしか、その座を奪われ、
最後には重い爆弾を積んだ特攻機に成り下がっていった話、

最初から最後まで無謀としか言いようのない
戦争だったけれど、
局面局面では、日本にも勝機があり、
その動き方次第では、
あるいは歴史は変わっていたかもしれなかったこと、

特攻作戦は、あまり成功例がいうことは
なんとなく知っていたが、その訳。

全体として、
自己の出世・保身以外関心を持たぬ
一部のエリートによって戦争は進み、
一般の兵隊たちの命は、やるせないほど
粗末に扱われていたのだということを
再認識した。

大きな流れから見ると、
そういうわけで、日本は
負けるべくして負けたわけであり、

そのプロセスには、
大いなる示唆を感じた。

それにしても、
最後になって明かされた謎の
切なかったこと…

人に薦めたくなる本だった。





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Last updated  July 27, 2009 01:44:49 AM
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