|
カテゴリ:書評
生きていると、いいことばかりではない。
切ないこと、むなしいこと、色々あって… 時に、全てを捨てて、どこかへ逃げてしまおうかと 考えたくもなる。 とはいえ、そんな勇気も度胸もない私にとって、 読書は実に助かる現実逃避装置だ。 現実逃避という視点では、今回読んだ本はなかなか有効だった。 夜の果てまで 時は1990年。 主人公は北海道大学に通う大学生。 あることをきっかけに、 美しい人妻と恋に落ちる。 こっそり付き合っているつもりが、 いつの間にか、相手の亭主にばれ… 駆け落ちをすることに。 二人は東京まで来て、 一週間もすれば落ち着くだろうから、 帰って謝ろうと思っていたら、 アパートを借りることになり… そうこうするうちに、親にもバレ、 しまいには折角内定していた新聞社の内定も取消しされ… こう書いてしまうと、 非常にベタなお話だが、 細部までやけに細かい描写が 意外なリアリティを醸し出し、 同時進行していくもう一つのストーリーが 妙に気になって、 かなり面白く読めた。 駆け落ちなんて、簡単に言うほど 楽しいばかりじゃないってことがよくわかった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[書評] カテゴリの最新記事
|