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August 22, 2009
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カテゴリ:書評

私の男

図書館でなんとなく借りてきて読んだ本。

先日紹介した駆け落ちの話が妙に高反応だったのだが、
こっちの話は更にセンセーショナルだった。

私と『私の男』の話。

と書けば、

なんかなしに『恋愛小説ね。』ってなるんだけれど、
この作品は単純にそういう括りをすることは出来ない。

なんてったって、二人の関係は娘と養父なのだから。

主人公の女性は8歳のときに、
両親と兄弟を津波で失ってしまう。
孤児となった彼女を引き取ったのは、
当時25歳だった親戚の男。

以来二人は女性が26歳になり、
結婚するまで
一緒に暮らすことになるのだが、
その年月の中で、
人には言えぬ秘密を共有していくこととなる。

ユニークなのが、物語が、
時系列とは逆に進んでいくところ。

普通ならば、少女が養父に出会った場面から
始まりそうなものだけれど、
この作品では、少女が結婚し、
養父と別れる場面から進んでいく。

そして、その時点ではかなり年月が経ったものとして
そっけなく表現される数々の要素に潜む秘密が、
時系列を逆行させることによって、
次第に明らかにされていく。

更に、その時々の場面は単に主人公の
女性の視点のみで語られるわけではなく、
時に結婚相手、時に男、
そして男の元交際相手の視点で描かれる。

そうすることによって、女性と男の異様さが
更に浮き彫りになっていくという仕掛けとなっている。

秘密の中身はグロテスクで、それ故評価は
賛否両論となっているようだけれど、
これがそんじょそこらの
ご都合小説とは違うということは、
本作が直木賞受賞作であるということでも明らかだろう。

秘密の中身に興味がある方は、ぜひ読んでみてほしい。





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Last updated  August 23, 2009 01:11:11 AM
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