笑う門に福来る

ついにギラヴァンツがＪ２初勝利を挙げたらしい。
「らしい」というのは、実際に観たわけではないからだけど、
紛れもない事実。

ギラヴァンツは、地元北九州のサッカーチーム。
今年からＪ２に所属しているれっきとしたプロサッカーチームだが、
本の数年前までは、その下のＪＦＬより更に下の九州リーグを
うろうろしていて、勝っているのか負けているのかもわからない、
アマチュアに毛の生えたようなチームだった。

当然選手たちもそれなりで、私の勤務先でバイトをやりながら
プレーをしているなんて人も沢山いた。

一昨年にＪＦＬに昇格しても、
観客は少ないし、「なんちゃって」感は拭えないなー
なんて思っていたけれど、ホームグラウンドが
車で１０分と、異様に近かったことと、
入場料が1,000円と映画よりも安かったこともあり、
何度か試合に足を運んだ。

試合を観ていると、
さすがに「なんちゃって」じゃないなーというのは伝わった。

高校生の試合と大して変わらない観衆でも、
彼らの動きは真剣そのものだし、
『上へ上がりたい』という気持ちは
いつも伝わってきた。
正直、日本代表の試合より面白かった。

だから、ＪＦＬ在籍たった2年という異例の短さで
Ｊ２昇格を果したときはとても嬉しかったし、
当然のことのようにも思えた。

がしかし、いざＪ２のシーズンが始まってみると、
やっぱりそれまでの相手とは力の差があるようで…

とりあえず勝てない。
というか引き分けも難しそう。

こりゃ早速降格争いかと覚悟し始めていただけに、
今日の勝利は嬉しかった。



テレビのニュースなどでＪ1の様子を見ると、
全然別世界のように思える。

今の時点では、
会場全体をサポーターが埋め尽くすという光景が
このチームに関しては想像できない。

でも、ちょっと前まで『なんちゃって』だった
チームが、ここまで這い上がってきたわけだから、
近い将来、『あるいは？』という可能性もないことはない。

そういう意味では、
このチームは私を含め、北九州市民みんなの希望に
なりうる存在のように思う。

どんな夢も、一つ一つの積み重ねだ。
そういう意味では、今日の１勝は、
その貴重なる第１歩だと言えよう。

今年はまだ応援に行けていないけれど、
早く彼らの元気な姿を生で観戦してみたいと思う。